21日、28日の両日、AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)準決勝が行われる。Jリーグ勢で唯一ベスト4に残った名古屋グランパスは、アジアを代表する強豪・アルイテハド(サウジアラビア)と対戦し、11月7日(土)に行なわれる決勝の舞台・国立競技場を目指す。
 09シーズンのACLはJリーグ勢から4つのクラブが挑戦した。08年Jリーグ上位3クラブの鹿島アントラーズ、川崎フロンターレ、名古屋グランパスと天皇杯優勝で前回大会チャンピオンのガンバ大阪だ。その中でグループリーグを勝ち抜いたのは、川崎、名古屋、G大阪だった。

 ベスト16ステージでH組2位の川崎とF組1位のG大阪が直接対決。1試合で決着をつける戦いでは3−2で川崎がG大阪を下し、名古屋とともにベスト8ステージに進出した。さらに抽選で組み合わせが決まったベスト8ステージでも、Jクラブ同士の対決となってしまった。ここでは2戦合計4−3で名古屋が川崎を下し、クラブ史上初のベスト4進出を果たした。

 一方、準決勝で名古屋と対戦するアルイテハドは、04、05年とACLを連覇しているアジアを代表する名門クラブだ。サウジアラビア代表選手を多数擁しており、王族がバックアップしているため資金面でも強固な力を持つ。名古屋にとっては強敵となるだろう。

 アルイテハドはグループリーグで苦戦するも、最終戦のウム・サラル(カタール)戦で7−0と大勝し、グループリーグを2位で突破。ベスト16ステージではアルシャバブとの同国対決を制し、ベスト8ではウズベキスタンの強豪パフタコールと対戦。初戦のアウェーこそ1−1でドローに終わったものの、ホームでの第2戦では4−0の快勝。優勝を収めた05年以来5年ぶりのベスト4進出となった。

 アルイテハドの注目選手は、9番を背負うエースストライカーのナイフ・ハザジだ。弱冠20歳だが、サウジアラビア代表でも欠かせない存在となっている。動き出しの速さや正確無比なパスはアジアの枠を超える一級品だ。自国の代表は、先日の南アW杯アジア予選プレーオフでバーレーンに敗れ本大会進出がならなかっただけに、クラブW杯へ続くACLへ向けた選手たちのモチベーションは高い。

 対する名古屋はケガ人が続出しており、万全の状態とはいえない。正GKの楢崎正剛は左手骨折で長期離脱の上、DFミロシュ・バヤリッツァが9月30日の試合で骨折を負い全治6カ月、同じくDF増川隆洋はインフルエンザで今回のサウジアラビア遠征には同行しない。遠征には帯同しているもののFW玉田圭司も先日の代表戦で左肋軟骨を傷め、出場は厳しい状況だ。先週末に行なわれたJリーグ横浜FM戦では終了間際に決勝点を叩き込まれ手痛い負けを喫している。

 しかし、日本勢唯一の勝ち残りクラブとして名古屋には意地を見せてもらいたい。サイドで躍動するMF小川佳純のスピードや準々決勝でも勝ち越し点を奪ったFWジョシュア・ケネディの高さを武器とした攻撃が中心となる。アウェーで勝利とはいかないまでもドローに持ち込めれば、28日の第2戦ホームでの巻き返しは十分に可能だ。ドラガン・ストイコビッチ監督も2戦合計しての戦いを想定しているはず。準々決勝の川崎戦も第1戦を1−2で落としながら、ホームで3−1ときっちりと逆転して見せた。180分で勝利への道筋を描くためにも、最初の90分でシンプルなサッカーに徹し、スコア上で相手に大きく引き離されることなく瑞穂陸上競技場に戻ってきたい。カギを握るのは前線で起点となるケネディの踏ん張りだ。

 もう一つの準決勝は浦項スティラーズ(韓国)とウム・サラル(カタール)との一戦となる。11月7日の決勝の舞台、東京・国立競技場へ姿を見せるのはどこになるのか。一昨年の浦和、昨年のG大阪に続き名古屋がアジアの頂点に立つことができるのか。見どころ満載の準決勝がまもなくキックオフされる。

【ACLアジアチャンピオンズリーグ】

◇準決勝
10月21日(水)
アルイテハド(サウジアラビア) × 名古屋グランパス
浦項スティラーズ(韓国) × ウム・サラル(カタール)

10月28日(水)
名古屋グランパス × アルイテハド
ウム・サラル × 浦項スティラーズ
(※左からホーム、アウェー)

◇決勝
11月7日(土)
東京・国立競技場