日本と韓国のプロ野球王者による日韓クラブチャンピオンシップが14日、長崎ビッグNスタジアムで行われ、日本シリーズ優勝の巨人が、韓国シリーズ優勝のKIAタイガースを9−4で下し、第1回大会を制した。

 日本シリーズMVPの阿部、逆転3ラン(長崎)
巨人    9 = 000001701
KIA     4 = 100020001
勝利投手 野間口
敗戦投手 郭正哲
セーブ   オビスポ
本塁打   (巨)小笠原ソロ、阿部3ラン
 このチャンピオンシップは2005年から4年間続いた日本、韓国、台湾、中国の王者(代表)によるアジアシリーズに代わる国際試合として行われた。メインスポンサーが撤退し、観客動員も伸び悩んで赤字が出たため、規模を縮小した形だが、地方開催にもかかわらず、この日もスタンドには空席が目立った。さらにほぼベストメンバーで臨んだ巨人に対し、KIAは13勝をあげた元ソフトバンクのリック・ガトームソンが帰国。WBC出場組の尹錫ミン、李容圭が軍事訓練で欠場し、この一戦にかける温度差は明白だった。

 しかし、序盤から中盤にかけて試合をリードしたのはKIAだ。初回、巨人先発のリッキー・ゴンザレスから先頭打者の元中日・李鍾範が四球を選び、1死後、二盗を成功させる。ここで3番・羅志完がセンター前にはじき返し、先制のタイムリー。KIAが序盤でリードを奪う。

 投げては先発左腕の梁弦種が140キロ台後半のストレートと緩いチェンジアップで巨人打線を牛耳る。3回には8番・ファーストで先発出場した李承ヨプが左中間へ二塁打を放つが、後続が倒れ、ゼロ行進が続いた。一方のKIAは5回、巨人2番手の内海哲也を攻め、3連打で満塁のチャンス。ここで先制打の羅志完が再びセンター前へタイムリーを放ち、2点を追加する。3−0とリードは3点に広がった。

 梁弦種にわずか2安打に封じ込められていた巨人が反撃ののろしを上げたのは直後の6回。2死から小笠原道大がセンターバックスクリーンへソロアーチを描く。1点を返して好投の左腕をマウンドから引きずりおろした。

 こうなると巨人打線が火を噴き始めるのは時間の問題だった。7回、KIAのリリーフ陣からヒットと四球で無死1、2塁と走者をため、迎えるは7番・阿部慎之助。インコースのストレートを叩くと、打球はライトスタンドへ飛び込んだ。逆転3ランで4−3。日本シリーズMVP男の一発で試合をひっくり返す。

 空中戦で本領を取り戻した巨人は、さらに2死満塁と攻め、4番アレックス・ラミレスがレフト前への2点タイムリー。さらには亀井義行、工藤隆人からもヒットが出て、走者が続々とホームを駆け抜ける。終わってみれば、打者12人の猛攻で7点をあげ、一気に試合を決めた。

 巨人は7回からウィルフィン・オビスポが最後まで投げきり、KIAの反撃を最終回の1点のみにとどめた。投げてはゴンザレス、オビスポと日本一に大きく貢献した両外国人右腕が活躍し、打っては一発攻勢と連打。シーズンを象徴するゲーム運びで、今年最後の公式戦を白星で飾った。2010年は再び4カ国・地域によるアジアシリーズを復活させ、台湾で開催する予定になっている。