
18日(現地時間)、スピードスケート女子1000メートル、カーリング予選、フィギュアスケート男子フリーなどが行なわれた。パシフィックコロシアムで行なわれたフィギュア男子ではトリノ大会に続いて五輪出場を果たした高橋大輔(関大大学院)が日本男子フィギュアスケート史上初の銅メダルに輝いた。
16日のショート・プログラム(SP)では、ジャンプを全て成功させ、ほぼ完璧な演技で自己最高の90.25点をマークした高橋。トリノ大会金メダリストのエフゲニー・プルシェンコ(ロシア)、昨季の世界王者エバン・ライサチェク(米国)に続く暫定3位と好位置につけた。トップのプルシェンコとはわずか0.60差。プログラム構成点ではプルシェンコを上回った高橋。逆転の可能性は十分にあった。
まず最終第4組で登場したライサチェクは、全てのジャンプを成功させ、最後はSPでレベル4を得たステップで観客を魅了した。昨季に負った左足のケガの影響で4回転ジャンプを避けたものの、ほぼ完璧な演技を披露したライサチェクは自己ベストの167.37点のハイスコアでトップに立った。
そして、22番目に登場した高橋。SP同様、その表情は自信に満ち溢れていた。予定通り最初のジャンプは4回転にチャレンジしたが、回転不足で転倒。しかし、高橋には笑みを浮かべる余裕があった。その後のジャンプは全て決め、世界一と言われる見事なステップで会場を沸かせた。失敗には終わったが、4回転に挑戦したことも高橋にとっては納得のいくものだったのだろう。演技終了後、何度も力強くガッツポーズをして、満足げな表情で観客の声援に応えた。156.98点をマークし、2人を残して2位となる。
そして最終滑走のプルシェンコは最初のジャンプ4回転、3回転の連続ジャンプを決め、幸先のよいスタートを切った。しかし、その後のジャンプは何度か着地でバランスを崩し、転倒はなかったものの精細さを欠いたものとなった。自信に満ち溢れたプルシェンコの表情とは裏腹に得点は165.51点と伸びず、ライサチェクに及ばなかった。SPとの合計でも前王者を上回ったライサチェクは、米国勢にとっては22年ぶりの金メダルに輝いた。
高橋は堂々の3位となり、五輪では男子フィギュア初のメダルを獲得した。一昨年には靭帯を損傷し、一時は復帰も危ぶまれた高橋。その苦しみを乗り越え、見事大舞台で栄光をつかみとった。フィギュアスケート男子では過去最高成績は2002年ソルトレークシティー大会での本田武史の4位入賞。高橋は、日本人初のメダルをもたらし、日本フィギュア界に新たな歴史の1ページをつくった。これで今大会での日本勢のメダルは銀1、銅2の計3個になった。
SPで4位につけていた織田信成(関西大)は、高橋と同じ第4組の20番目に登場。SPではプログラム構成点トップを誇る織田は、フリーでも前半は安定した演技を披露した。最初のジャンプは4回転を回避し、トリプルルッツに変更したが、その後のジャンプを決め、織田独特の世界に観客を引き込んでいった。ところが、後半に予期せぬアクシデントが起こった。ジャンプの際に靴紐が切れ、中断を余儀なくされたのだ。それでも気持ちを建て直し、演技を続けた織田に会場からは手拍子が起こった。しかし、中断したことでの減点も影響し、153.69点で7位入賞と表彰台には届かなかったものの初の五輪で健闘を見せた。
さらに、初出場の小塚崇彦(トヨタ自動車)は公式練習でも成功させた4回転トゥループをきっちりと跳ぶと、その後も次々とジャンプを決めた。最も課題とされていた中盤でのトリプルアクセルで転倒するも、最後は得意の高速スピン決め、会場からはスタンディングオベーションで称えられた。得点も納得の151.60点で8位入賞した。
初出場の小平、5位入賞 〜スピードスケート〜 五輪オーバルで行なわれたスピードスケート女子1000メートルでは、五輪初出場の小平奈緒(相沢病院)が1分16秒80の好タイムで5位入賞を果たした。2日前の500メートルでは12位と不本意な結果に終わり、試合後には悔しさのあまり大粒の涙を流した小平。そのリベンジの意味でも、1000メートルでの入賞は嬉しい結果となった。同種目で日本選手が入賞するのは2大会ぶり。
一方、同種目日本記録保持者、メダル候補に挙げられていた吉井小百合(日本電産サンキョー)だったが、本来の滑りができず、よもやの15位に終わった。ゴールした瞬間、吉井の目には涙があふれていた。500メートルでも5位入賞と調子のよさを見せていただけに、本命のレースでの失速に悔しさははかりしれない。
日本選手団最年少15歳の高木美帆(札内中)は1分19秒53で最下位の35位に終わり、ほろ苦い五輪でビューとなった。5大会連続出場の岡崎朋美(富士急)は後半が伸びず、34位に終わった。
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