ボクシングのWBAスーパーフライ級タイトルマッチが8日、大阪府立体育会館で行われ、王者の名城信男(六島)は挑戦者の同級1位ウーゴ・カサレス(メキシコ)に0−3の判定で敗れ、3度目の防衛に失敗した。2006年7月に同級王座を初めて獲得した名城は一度、ベルトを失っていたが、08年9月に再び王者に返り咲いていた。カサレスは昨年9月の防衛戦で引き分け、辛くも防衛に成功した相手。今回のリターンマッチで完全勝利を目指したものの、逆に敗れ去った。
 最後まで主導権を握れなかった。前回の対戦で名城は終盤のスタミナ勝負でペースをつかんだ。それだけに序盤の戦いがポイントだった。1Rから3Rまではチャンピオンが積極的に前に出る。左のジャブからワンツーを狙い、手数は多かった。ところが中盤になると前回同様、オーソドックスからサウスポースタイルに転じたカサレスのパンチが当たり始めた。

 消耗戦となった終盤に入っても昨年の試合とは異なり、32歳の挑戦者の動きは落ちない。4歳年下の名城も負けじと攻めたが有効打は少なかった。逆に10R、メキシコ人の左を浴びてぐらつき、流れは完全に青コーナーへ。最終的にはジャッジ2人が6ポイント差(112−118)をつける完敗だった。

 勝利したカサレスは日本非公認のWBO世界ライトフライ級のタイトルを獲得しており、2階級制覇を達成。ジムの同僚で、長谷川穂積(真正)のV11を阻んだWBC・WBO世界バンタム級王者のフェルナンド・モンティエルに続き、ベルトを母国に持ち帰った。一方、日本人にとっては4月30日の長谷川に続く王座陥落で、現役王者は4人に減った。