8月21日(土)
◇決勝
 エース島袋、1失点完投
東海大相模(神奈川)   1 = 000000100
興南(沖縄)        13 = 00071500×
【本塁打】
(興)我如古
 勝てば沖縄県勢悲願の夏初優勝、さらには史上6校目の春夏連覇となる興南と、40年ぶりの頂点を狙う東海大相模との優勝決定戦は、序盤は静かな立ち上がりとなった。

 先攻の東海大相模は初回から先頭打者を出すものの、あと一本が出ず、先制することができない。一方の興南も東海大相模のエース・一二三慎太(3年)に3回まで1安打に抑えられ、得点のチャンスを奪えずにいた。

 均衡が破れたのは4回裏。興南打線が一二三をとらえ、猛打をふるう。1死二、三塁から6番・伊礼伸也(3年)のタイムリーで1点を先制すると、相手守備のミスで1点を追加した。その後、怒涛の5連打を浴びせた興南はこの回一挙7点を奪い、試合の主導権を握る。

 その後も興南打線の勢いは止まらない。5回裏、1死から伊礼がセンターオーバーの二塁打を放つと、次打者の内野ゴロの間に三進した。続く9番・大城滉二(2年)の打球は打ち取られた当たりだったが、これを東海大相模の遊撃手がこぼし、一塁へ送球できず。内野安打となり、この間に伊礼が8点目のホームを踏んだ。さらに6回裏には3番・我如古盛次(3年)の3ランなどで5点を追加した。

 7回表、東海大相模は2死から8番・大城建二(3年)、9番・伊地知輝(3年)とこの試合初めて連打が出て1点を返した。その裏、東海大相模は一二三から甲子園初マウンドとなる江川恭介(3年)にスイッチした。その江川はヒットは打たれるものの7、8回と興南打線を無失点に封じる好投を見せた。

 そして試合は最終回へ。歴史的な瞬間が間近に迫り、沸き立つスタンドとは裏腹に、島袋をはじめ、興南ナインは最後まで冷静だった。代打・清田陸(3年)をサードファウルフライに、続く大城建を内野ゴロに打ち取り、簡単に2死を取る。そして島袋の142キロのストレートに代打・宮崎大将(3年)のバットが空を斬った瞬間、興南の至上6校目となる春夏連覇が達成され、沖縄に至上初めて深紅の優勝旗が渡った。

 歴史的快挙を成し遂げた我喜屋優監督は大観衆に深々と頭を下げ、次のように喜びを語った。
「この日が来るのをずっと待っていました。常日頃から小さいことを全力で取り組むちびっこ軍団がこんなに大きなことをやってくれるとは思っていなかった。大観衆とともに甲子園を自分たちの庭にして一戦一戦、生まれ変わってくれた」

 1958年に初出場した首里高校から挑戦し続けてきた夏制覇。沖縄県勢にとっての悲願達成にスタンドからは惜しみない拍手が送られ続けた。