ロサンゼルス・エンゼルスからフリーエージェントになっていた松井秀喜が、オークランド・アスレチックスに移籍することが確実になった。日米のメディアが報じており、現地時間14日にも入団発表が行われる。契約は1年で年俸は約500万ドル(4億2000万円)とみられている。アスレチックスは今季、松井が所属していたエンゼルスと同じア・リーグ西地区。日本人選手では今年の終盤に岩村明憲(現東北楽天)がプレーしていた。また、今オフはポスティングシステムでメジャーリーグ挑戦を希望していた岩隈久志(東北楽天)の独占交渉権を落札したものの交渉がまとまらず、獲得を断念している。
昨オフ、ワールドシリーズMVPの称号を掲げてニューヨーク・ヤンキースからエンゼルスに移籍した松井は今季、打率.274、21本塁打、84打点の成績だった。開幕戦に移籍第1号となるソロを放って勝利に貢献し、4月27日にはメジャーリーグ通算1000本安打を達成したものの、5月に入ると極度の打撃不振に陥った。シーズン中盤からは左投手が先発の際にはスタメンを外れる機会も増え、チームは地区4連覇を逃した。調子の波が激しかった大砲に対する評価は芳しくなく、球団側は残留へ動かなかった。
それでも20本塁打以上が期待できる強打者に対して、アスレチックスのほか、マリナーズやホワイトソックスなどが興味を示した。中でも今季、地区2位だったアスレチックスは典型的な投高打低のチーム。チーム防御率3.58はリーグトップながら、中軸を固定できず、総本塁打数は109本でリーグワースト2位だ。松井の今季の本塁打、打点を上回った選手はチーム内に不在で、4番を任せられるパワーヒッターとして球団の補強ポイントに合致した。
ただ、年俸はエンゼルス時代の650万ドルを下回る見込みで、アスレチックスは両ヒザにメスを入れ、来季は37歳を迎える日本人を手放しで評価しているわけではない。日本のファンからみれば、同地区に移籍した建山義紀(テキサス・レンジャーズ)、高橋尚成(エンゼルス)との対決も楽しみだが、本人はそれどころではないだろう。期待されて入団しながら1年で構想外となったエンゼルスのように、評価に見合う活躍ができなければ、立場はますます厳しくなる。赤ゴジラから緑ゴジラへと変貌するメジャー9年目は、まさに正念場のシーズンになりそうだ。