プロ野球の日本シリーズが12日、開幕した。第1戦はセ・リーグ覇者の中日がパ・リーグ覇者の福岡ソフトバンクを延長戦の末、2本のソロホームランで下し、先勝した。

◇第1戦
 チェン、8回1失点の好投(中日1勝、ヤフードーム)
中日         2 = 000000100 1
福岡ソフトバンク 1 = 000100000 0 (延長10回)
勝利投手 浅尾(1勝0敗)
敗戦投手 馬原(0勝1敗)
セーブ   岩瀬(1S)
本塁打  (中)和田1号ソロ、小池1号ソロ
 中日が得意のロースコアゲームに持ち込み、2007年以来、交流戦でも勝てていなかったヤフードームでの初戦を制した。
 8年ぶりの日本シリーズとなるソフトバンクの先発は和田毅。中日はエースの吉見一起ではなく左腕のチェン・ウェインをマウンドに送り込んだ。

 そのチェンは立ち上がりから先頭の川崎宗則にヒットを許し、ピンチを招く。1死二塁から3番の内川聖一、4番の松田宣浩をショートゴロに打ち取り、初回はなんとか無失点で切り抜けた。だが4回、先制を許す。1死から松田にセンターへ運ばれると、続く小久保裕紀を四球で歩かせ、1死一、二塁。打席には6番・長谷川勇也。1ボール2ストライクと追い込みながら、ストレートが甘く入った。弾き返した打球はセンターへのタイムリーとなり、ソフトバンクが1点を先行する。

 一方、ソフトバンクの和田は完璧な内容をみせた。抜群のコントロールで初回から2つの三振を奪うと、2回は三者三振。4回までは中日打線にひとりの走者も許さない。5回には初めて四球を与えたが、6回まで、相手打線をノーヒットに抑える。

 ところがシリーズ初のノーヒットノーランへの期待も高まってきた7回、落とし穴が待っていた。1死から和田一浩に投じた変化球が高めに浮く。振りぬいた当たりは左中間へ。打球はグングン伸び、スタンド最前列に飛び込んだ。ソフトバンクの和田にとっては痛恨の、中日の和田にとっては貴重な同点ソロだった。

 こうなると徐々に流れは中日に傾く。チェンは尻上がりに調子を上げ、5回以降は強力ソフトバンク打線にヒットを許さない。結局、両投手とも8回1失点の内容で降板し、試合は中継ぎ投手の勝負となった。

 9回はソフトバンクがブライアン・ファルケンボーグ、中日が浅尾拓也がゼロに封じて延長戦へ。10回、ソフトバンクは抑えの馬原孝浩を投入する。馬原は簡単にフライで2死を取り、裏の攻撃に入るかと思われた。しかし、ここにも落とし穴が待っていた。8番・小池正晃に投じた4球目。フォークが中途半端な高さに抜け、レフトポール際へ運ばれる。打球はそのままスタンドイン。ソフトバンクはまたも1球に泣き、勝ち越し点を奪われる。

 その裏、ソフトバンクは松中信彦、アレックス・カブレラと代打攻勢をかけるものの、浅尾の前に連続三振。中日は左の川崎に左腕の岩瀬仁紀を継ぎこむ慎重なリレーで1点差ゲームをモノにした。

 ソフトバンクは終わってみれば打線が4安打と不発。2番の本多雄一、3番・内川聖一とシリーズ初出場の主力が無安打に終わり、打線がつながらなかった。第2戦はソフトバンク・杉内俊哉、中日・吉見の先発が予想される。