シアトル・マリナーズの岩隈久志は28日、敵地でのロサンゼルス・エンゼルス戦に先発し、6回7安打2失点(自責点1)で8勝目(5敗)をあげた。岩隈は毎回、走者を背負いながら、要所を締め、逆転でのプレーオフ進出を狙うエンゼルスに痛い黒星をつけた。試合は終盤に突き放したマリナーズが9−4で勝利した。
お得意様に粘り勝ちだ。
ア・リーグ西地区3位のエンゼルスは5連勝中。ワイルドカード争いで圏内のオークランド・アスレチックスまでは2ゲーム差で、残り7試合、プレーオフ進出へひとつも落とせない状況だった。
しかし、その行く手に岩隈は立ちふさがった。今季はエンゼルス戦に2度先発し、2勝。マイク・トラウト、トニー・ハンター、アルバート・プホルスと続く強力打線をうまく封じ込めてきた。
この日は初回からプホルスに二塁打を浴び、得点圏に走者を背負う立ち上がり。2回にも味方のエラーから足を絡められ、2死二塁とピンチを迎える。ここでバーノン・ウェルズにタイムリーを許し、1点を先制された。
しかし、低めにボールを集め、傷口は広げない。上位打線に打順が回った3回にはハンターがヒットで出塁した後、3番プホルスにはインコースを突いてダブルプレーに仕留める。味方が逆転した直後の4回には連打で同点に追いつかれるも、その後の1死二塁の場面では後続を断ち、最小失点で切り抜けた。
背番号18の踏ん張りに味方もエンゼルスの守備の乱れにつけこみ、すぐさま1点を勝ち越し。岩隈は5回、6回と先頭打者にいずれもヒットを打たれたが、走者をホームには還さなかった。5回はトラウト、ハンター、プホルスに対して丁寧な投球でアウトを重ねると、6回は無死二塁ながら、インロー、アウトローを突いて内野ゴロを稼ぎ、走者を釘付けにした。
決してベストピッチではなかったものの、6回を86球で投げ切り、スターターの役割は果たした。これで7月に先発に転向してからは3カ月で7勝(4敗)、防御率は2.93。もう少し早い時期から先発で投げていれば……との声も聞こえてくる内容だ。残り試合から考えて、次が今季の最終登板になるだろう。いい形で締めくくって来季につなげたい。