
日本ラグビー協会は10日、W杯セブンズ(6月28日〜、モスクワ)に臨む男女の7人制代表スコッド14名を発表した。男子は代表に選ばれれば2大会連続連続の選出となるFW桑水流裕策(コカ・コーラウエスト)、BK成田秀悦らが入り、女子はベテランのBK兼松由香(名古屋レディース)や、BK鈴木彩香(立正大学大学院)らが選出された。約20日後に迫った大会に向け、男子代表の瀬川智広ヘッドコーチ(HC)は「ベスト8」を、女子代表の浅見敬子HCは「世界のトップ6入り」を目標に掲げた。
(写真:大舞台での健闘を誓う男子・瀬川HC、女子・浅見HC) 2016年のリオデジャネイロ五輪へ、ひとつの試金石となる大会だ。
3年後の五輪から正式競技として採用される7人制ラグビーは、各国ともに強化に力を入れている。日本も強化合宿やセブンズの国際大会であるワールドシリーズへの参戦や海外遠征などでレベルアップを図ってきた。今回のW杯は、その成果を披露する大会となる。
4年前のドバイ大会では男女とも1勝もあげられなかった(0勝4敗)。今回出場する男子24チーム、女子16チームの中でも日本のランキングは低く(男子は19番目、女子は13番目)、世界の壁は依然として高い。瀬川HCも「7人制は強いチームにも勝つチャンスがある競技。ただ、男子はまだその域に達していない」と明かし、浅見HCも「(米国、中国での)ワールドシリーズでは歴然と差が出た」と認める。それだけに15人制男子のエディー・ジョーンズHCが常々語る「JAPAN WAY」の確立が7人制でも必要になる。
男女とも体格、フィジカルの強さでは強豪には劣るだけに、ポイントはいかに速くボールを回し、空いたスペースを突けるか。本番へ男子の瀬川HCは「ブレイクダウンでボールを動かせていない」点を課題にあげる。指揮官がキーマンにあげるのは前回の代表でもある桑水流だ。7人制の経験も豊富で「強い相手でも動じることなくプレーできる。188センチあっても相手に低く当たれる」と期待を寄せた。
女子は「ブレイクダウンでは、まだ世界では負けてしまう」(浅見HC)ことから、「世界一の運動量」と「世界一のチームワーク」をキーワードに掲げる。運動量で上回り、相手に捕まる前にパス&ランでボールを運ぶ戦い方だ。そのためには、世界を凌駕するアジリティやスタミナを身につけることが第一条件となる。女子の場合、大学生や企業で働いている選手も多いことから、ザバスと提携し、日頃の食事や栄養補給の面から指導を始めたところだ。
女子は競技人口が少なく、ラグビー歴の浅い選手も多いため、ジュニアや他競技などからの人材発掘も重要なミッション。その中で18歳のBK大黒田裕芽(立正大)のように将来が楽しみな若手も出てきた。155センチ、59キロと小柄ながら、「抜群のアタックセンスがある。キックの精度が高い。他国のキッカーと遜色ないスキルを持っている」と浅見HCも高く評価する。「タックルから、すぐに立ち上がり、前へ出る。日本の選手が7人ではなく、8人にも9人にも10人にも見えるラグビーをしたい」と指揮官は理想を語った。
大会に出場する代表メンバーは12名で、男女とも直前合宿を経て、22日の登録期限に合わせて選手を絞り込む。28日に開幕するW杯では男子は予選で28日にスコットランド、29日に南アフリカ、ロシアと対戦する。女子は29日にロシア、イングランド、フランスと予選3試合を行う。
<男子7人制日本代表スコッド14名>【FW】
レプハ・ラトゥイラ(近鉄)
桑水流裕策(コカ・コーラウエスト)
オペティ・ファエアマニ(福岡サニックス)
吉野健生(JR東日本)
江見翔太(学習院大)
【BK】
成田秀悦(サントリー)
橋野皓介(キャノン)
坂井克行(豊田自動織機)
豊島翔平(東芝)
ジェイミー・ヘンリー(購買戦略研究所)
羽野一志(中央大)
小原政佑(東海大)
【Utility】
ロテ・トゥキリ(北海道バーバリアンズ)
夏井大輔(東芝)
<女子7人制日本代表スコッド14名>【FW】
藤崎朱里(Rugirl-7)
竹内亜弥(世田谷レディース)
冨田真紀子(世田谷レディース)
鈴木実沙紀(関東学院大)
横尾千里(世田谷レディース)
三樹加奈(立正大)
【BK】
兼松由香(名古屋レディース)
鈴木彩香(立正大大学院)
山口真理恵(Rugirl-7)
井上愛美 (RKUラグビー龍ヶ崎)
谷口令子(世田谷レディース/東京学芸大)
鈴木陽子(立正大)
大黒田裕芽(立正大)
【Utility】
中村知春(PHOENIX)