28日、東アジアカップ2013の最終戦が蚕室総合運動場で行われ、日本代表が韓国代表を2−1で下し、大会初優勝を果たした。日本は前半25分、FW柿谷曜一朗のゴールで先制。33分にMFユン・イルロクに同点弾を許した。その後は一進一退の攻防が終盤まで続き、引き分けに終わるかと思われた。しかし、アディショナルタイム突入後、柿谷が値千金の決勝弾を挙げた。柿谷が大会得点王(3得点)、MF山口螢がMVPを獲得した。
柿谷、先制&劇的決勝弾!(蚕室総合運動場)
韓国代表 1−2 日本代表
【得点】
[韓] ユン・イルロク(33分)
[日] 柿谷曜一朗(25分、90分+1)
代表定着へ強烈なアピールだ。柿谷が持ち前の決定力の高さを見せつけ、日本を優勝に導いた。
日本は序盤からホーム・韓国に押し込まれたが、最後のところで体を張り、攻撃を跳ね返した。前半8分、裏へ抜け出したFWキム・ドンソプにPA内右サイドから右足で狙われたが、これはGK西川周作が右足に当ててゴールは割らせなかった。
すると25分、日本がカウンターから先制点を奪う。決めたのは柿谷だ。MF青山敏弘のロングボールから裏へ抜け出し、バウンドしたボールを頭で前方にコントロール。GKと1対1になると、冷静に右足でゴール左へ流し込んだ。それまでなかなかボールに触れなかった柿谷だが、訪れた最初のチャンスをモノにした。A代表デビューから2戦連続弾は日本史上4人目の快挙だった。
主導権を握りたかったが、韓国の攻勢をしのぐ展開は変わらない。そんな33分、韓国に同点に追いつかれた。左サイドで攻撃を組み立てられ、ユン・イルロクにPA手前から右足でゴール右上に叩き込まれた。日本はその後、勢い付く韓国の猛攻に防戦一方となったが、GK西川を中心に耐え凌いだ。
後半は両チームの攻守の切り換えが早い一進一退の展開となった。しかし、ともにフィニッシュの精度を欠いてゴールには至らない。日本は後半8分、FW原口元気がPA内左でセットプレーのこぼれ球を拾い、左足で狙ったがDFにブロックされた。逆に41分、左サイドを崩されてDFキム・チャンスに右足で打たれたが、シュートは大きくゴール上に外れた。スタジアムには引き分けの空気が漂い始めた。
しかし、アディショナルタイム突入直後、日本が決勝点を奪った。決めたのはまたもあの男だ。原口が左サイドをドリブルで突破し、PA内左から左足で打ったシュートをGKに弾かれる。ファーサイドにこぼれたボールを、左足でゴール左下へ蹴り込んだ。土壇場での勝ち越し劇にアルベルト・ザッケローニ監督もベンチ前で大きくガッツポーズ。柿谷はチームメイトにもみくちゃにされた。このリードを最後まで守った日本が初の東アジア王座に就いた。
「優勝することだけを考えていたので、気持ちよく日本に帰れる」
殊勲の柿谷は安堵の表情を浮かべてこう語った。中国戦は1ゴール1アシストを記録したものの、その後の決定機を逃してチームもドローに終わった。だが、この試合は見事にチームを勝利に導いてみせた。指揮官は「今回活躍した選手の中で、(次に)早く日本代表に招集される選手、少し置いてから招集される選手もいるだろう」と明かした。どちらになるかは不透明だが、柿谷が再び代表に戻ってくることは間違いないだろう。
柿谷は代表定着に向けて「まずは目の前の壁を1つ1つ乗り越えることからやっていきたい」と意気込んだ。ユース時代に“天才”と称された男は、日本のエースとしてブラジル行きを目指す。