14日、世界陸上競技選手権モスクワ大会5日目が行われ、男子50キロ競歩でロバート・ヒファーナン(アイルランド)が初優勝を果たした。日本勢は谷井孝行(SGHグループさがわ)が9位、荒井広宙(自衛隊体育学校)は11位、前回大会で8位入賞だった森岡紘一朗(富士通)は23位だった。女子5000メートル予選に出場した尾西美咲(積水化学)は16分16秒52で1組9位となり、決勝進出はならなかった。女子ハンマー投げ予選ではロンドン五輪金メダリストのタチアナ・ルイセンコ(ロシア)が74メートル60を投げて順当に決勝進出。一方で、男子走り幅跳びはロンドン五輪覇者のグレッグ・ラザフォード(英国)が7メートル87で全体14位となり、まさかの予選敗退となった。同1500メートル予選では連覇を狙うアスベル・キプロプ(ケニア)が3分38秒15の1組1位で準決勝へ進んだ。
世界の壁は厚くて高かった。男子50キロ競歩は、前回大会で出場3選手がトップ10入りした。今大会は前回以上の成績をという期待がかかっていた。しかし、結果は谷井の9位が最高位だった。
谷井、荒井、森岡の3人は序盤、5位集団の中でレースを展開した。しかし、20キロ前で集団が縦長に伸びると、谷井13位、荒井14位、森岡15位というかたちになった。しばらくはその状態が続いたが、30キロ過ぎで、森岡が遅れて入賞争いから後退。一方で谷井と荒井は粘りを見せ、入賞圏内を追った。
45キロ付近で谷井が9位、荒井も10位と順位を上げていた。だが、荒井は徐々にペースが落ちていった。日本の入賞の望みは谷井に託された。30歳のベテランは必死に歩を進めたものの、8位の選手の背中を捉えられないまま、ゴール地点を通過した。
谷井がマークした3時間44分26秒は、森岡が前回大会で6位入賞を果たした時の記録よりも速かった。それでも、入賞には届かなかったという結果は、世界のレベルが上がっていることを意味している。15年北京大会、そして16年リオデジャネイロ五輪に向けて、日本人ウォーカーに歩みを止める時間はない。
主な結果は以下のとおり。
<男子50キロ競歩・決勝>
1位 ロバート・ヒファーナン(アイルランド) 3時間37分56
2位 ミカエル・リジョフ(ロシア) 3時間38分58
3位 ジャレッド・タレント(オーストラリア) 3時間40分03
9位 谷井孝行(SGHグループさがわ) 3時間44分26
11位 荒井広宙(自衛隊体育学校) 3時間45分56
23位 森岡紘一朗(富士通) 3時間53分54
<女子5000メートル・予選>
【1組】
1位 メルシー・チェルノ(ケニア) 15分34秒70
2位 アルマズ・アヤナ(エチオピア) 15分34秒93
3位 モリー・ハドル(米国) 15分40秒91
4位 シャヌーン・ローバリー(米国) 15分50秒41
5位 テジツ・タバ(バーレーン) 15分56秒74
9位 尾西美咲(積水化学) 16分16秒52
※尾西は予選敗退。各組5位+6着以下の上位タイム5人が決勝進出