16日、「FIVB(国際バレーボール連盟)ワールドグランドチャンピオンズカップ2013」が東京体育館で行なわれ、日本は世界ランキング8位のドミニカ共和国と対戦。第1セットからサーブで相手の守備を崩した日本。攻撃ではサイドアタッカー陣の多彩な攻撃で得点を重ねて勢いづくと、最大5点差あった最終セットも終盤に逆転し、前日のタイ戦に続くストレート勝ちを収めた。これで通算成績は3勝1敗となり、メダル獲得が決定。明日の最終戦では、ロンドン五輪金メダル、今大会も全勝と好調のブラジルと対戦する。
日本 3−0 ドミニカ共和国
(25−17、25−19、29−27)
「4年前と同じことにならないようにしたい」
前日の記者会見、エースでキャプテンのWS木村沙織はそう言って、前回のグラチャンでメダルを逃した悔しさを晴らそうと意気込んでいた。その言葉通り、日本は第1セットの出だしから、攻守にわたって好プレーを見せた。驚異的なジャンプ力とパワーをもつ相手のスパイクをブロックでワンタッチし、レシーブで拾って攻撃につなげ、それをサイドアタッカー陣が確実にスパイクを決めて得点を重ねた。一方のドミニカは日本のサーブに苦戦。サーブレシーブでミスを重ね、なかなか波に乗ることができずにいた。終盤には2メートルの長身アタッカー、17歳のWSブライエリン・マルティネスを投入。リズムを変え、5連続ポイントを奪うなどして追い上げを見せたが、時既に遅し。21−17から日本はWS迫田さおりのバックアタック、木村のサービスエースなどで一気にセットポイントを迎えると、最後は途中出場のWS長岡悠望が相手の意表をついたフェイントを決め、日本が第1セットを先取した。
第2セットも流れは日本だった。4−4からWS石井優希のスパイク、WS新鍋理沙のサービスエースなどで3連続ポイントを奪うと、さらに相手のミスなども重なり、10−5と完全に主導権を握った。その後もジャンプ力が強みの相手のお株を奪うように、迫田がバックからのアタックを効果的に決めるなど、日本は次々と得点を積み上げていった。さらに2メートルアタッカーのマルティネスのスパイクをMB岩坂名奈がブロックで止めると、会場はますますヒートアップ。その大歓声に乗せられるかのように日本は最後まで崩れることなく、わずか26分でこのセットを奪いとった。
最終セット、日本はドミニカの反撃にあう。第1、2セットと気持ちよく決まっていたスパイクが、ドミニカのブロックに阻まれるケースが多く見られた。ドミニカは4連続、5連続とポイントを奪って勢いに乗る。中盤、眞鍋政義監督は新鍋に代えてWS近江あかりを投入した。これが見事に的中するかたちとなった。身長171センチの近江が自分よりも約30センチも高いマルティネスのスパイクを、たった一人で完璧にブロックしてみせたのだ。その瞬間、会場のボルテージが最高潮に達した。さらに木村がサービスエースを決め、15−14とする。しかし終盤、ドミニカに連続ポイントを奪われ、日本が追いかけるかたちとなる。22−24とセットポイントを迎えたドミニカだったが、自らのミスで23−24に。さらに日本は岩坂のサービスエースで同点に追いついた。ここから激しい得点の奪い合いが続いたが、やはり最後を決めたのはエースだった。「全員でつないで上がったボール。全員の気持ちを込めてうった」という木村のスパイクが2本連続で決まり、日本がストレート勝ちを収めた。
これで通算成績は3勝1敗となり、12年ぶりのメダル獲得が決定。明日はメダルの色をかけて、全勝のブラジルと対戦する。そのブラジル戦について、眞鍋監督は「世界一のチームにそう簡単に勝てるわけはないことはわかっている」としながらも「その世界一のチームに新システムがどこまで通用するのか。そして、もちろん勝ちにいく」と意気込みを語った。“新生・火の鳥JAPAN”としてスタートした2013年。明日はその集大成となる。
(文/斎藤寿子)