15日(現地時間)、ノルディックスキー・ジャンプ男子ラージヒル(LH)個人の決勝が行われ、7大会連続出場の葛西紀明(土屋ホーム)が銀メダルを獲得。7度目の出場にして、自身初のメダルとなった。伊東大貴(雪印メグミルク)は9位、清水礼留飛(雪印メグミルク)は10位、竹内択(北野建設)は13位となった。
 41歳の“レジェンド”が、ソチの夜空を舞った。9日の個人ノーマルヒル(NH)では8位と入賞はしたものの、メダルには届かなかった葛西。そのNHの着地の際に腰痛に見舞われたこともあって、今シーズンのW杯ランキング上位選手には免除された前日の予選は出場せず、決勝に臨んだ。しかし13日の公式練習では、2本ともに130メートルを超えるジャンプを見せ、好調ぶりをアピールしていた。

 決勝では50人中、48番目に登場した葛西。まずは1回目、低い姿勢から勢いよく飛び出すと、風を受けて後半で距離を伸ばし、139メートルをマーク。140.6点でトップとなる。しかし最終滑走者、9日のNHでは圧勝で金メダルを獲得し、13日のLHの公式練習でも3本いずれも130メートルを超える大ジャンプを見せたカミル・ストッホ(ポーランド)が、葛西と同じ139メートルを飛ぶ。飛型点で葛西を上回り、143.4点でトップに立った。

「ジャンプは良かったが、最後のテレマークが決まらなかった。次はいい風をもらって大ジャンプをしたい」
 インタビューでそう答えて2回目に臨んだ葛西は、完璧なジャンプで133.5メートルを飛ぶ。すると伊東、竹内、清水の3人が葛西に飛びつき、抱き合って喜びあった。得点は合計277.2点でストッホ1人を残してトップに立った。

 しかし、ストッホも負けじと132.5メートルを飛ぶ。合計278.7点で葛西を上回り、NHに続いて金メダルに輝いた。頂点にこそ届かなかったが、葛西は7度目にして自身初の個人でのメダルを獲得した。日本人選手としても、1998年長野大会以来、4年ぶりの個人メダルとなった。

 試合後のインタビューで葛西は次のように答えた。
「ノーマルヒルではメダルが取れず、メダルを獲るという難しさを感じていた。今日もレベルの高い試合だったので、簡単にとれるとは思っていなかった。『メダルを獲れなかったらどうしよう』などと、いろいろなことが頭をよぎった。その中で2本ともいいジャンプができた。これまで個人でメダルを獲ったことがなかったので、明日のセレモニーは楽しみ。(ここまで続けてこれたのは)負けたくないという気持ちが一番強かったし、たくさんの人たちに支えてもらって、その応援に応えたいというのが一番の気持ちだった。金メダルを獲ってレジェンドと呼ばれたかったが、また新たな目標ができた。金メダルを目指して頑張りたい」
 17日の団体戦、さらには4年後のピョンチャンでの金メダルへ――。葛西の挑戦は、まだ終わりではない。

 両ヒザのケガでNHはメンバーから外れた伊東は、その分も取り返そうと、前日の予選では130.5メートルをマークして2位通過。両ヒザの痛みを全く感じさせないジャンプを見せた。過去2度の五輪では「空回りした」という伊東は、1回目、“3度目の正直”とばかりに力みのない飛び出しでうまく風に乗り、137.5メートルの大ジャンプで8位につける。しかし、2回目は124メートルと飛距離を伸ばすことができず、9位となった。

 伊東同様、予選で130.5メートルを飛び、3位で予選を通過した初出場の20歳、清水は日本人選手では1番目に登場。1回目から130メートルを飛び、ガッツポーズが出る。15位につけると、2回目はさらに飛距離を伸ばし、134.5メートルを飛び、10位に浮上した。

 徐々に調子を取り戻してきた竹内は、「ここにきて一番いいジャンプだった」と本人が振りかえるように、1回目で132.5メートルの大ジャンプを披露した。しかし、2本目は追い風ということもあり、最後に失速するかのように122.5メートルで13位となった。

 カナダに敗れ、準決勝進出厳しく 〜カーリング女子〜

 カーリング女子の1次リーグ第6戦、日本は世界ランキング2位のカナダと対戦して6−8で敗れ、成績が2勝4敗となって上位4チームによる決勝トーナメント進出が難しい状況になった。日本は4−4の同点から第5エンドにスチールで1点を勝ち越したものの、第7、第8エンドに連続で得点を奪われて逆転された。

 1次リーグ全勝で首位を走る相手と終盤の勝負どころで差が出た。
 前日の英国戦に大敗した日本は、流れを変えるべくリードに苫米地美智子を起用した。序盤は互いに後攻のエンドで2点ずつを取り合う互角の展開。ゲームの流れが変わったのは日本が先攻の第5エンドだ。
 
 日本がガードをうまくつくり、ハウス内に置いたNo.1ストーンを守る展開に持ち込む。カナダはガードとともに日本のNo.1ストーンを弾き出そうと試みるが、うまくいかない。逆に日本はスキップ小笠原歩の最終投でNo.1、No.2の両方の位置を確保。カナダの最終ショットはストーン1個を出すのが精一杯で日本がスチールに成功する。5−4と1点を勝ち越した。

 続く第6エンドはサードの船山弓枝がハウス内にあるカナダのストーンを2つとも押し出すビックショット。後攻で複数得点をあげて逆転を目指したカナダの狙いを外し、引き続き次エンドが後攻となる両チーム無得点を選択せざるを得ない状況に持ち込んだ。ここまでは世界選手権15度の優勝を誇る強豪に互角以上の戦いを演じる。

 だが、第7エンド以降、カナダが底力をみせた。先攻の日本はガードをつくって、相手のミスショットを誘おうとするも、カナダのサードがガードとNo.1の位置を占めていた日本のストーンを両方とも弾き出す。このビッグショットで主導権を握ったカナダは最終投で確実にNo.1、No.2の両方を得て、2点を獲得。6−5と逆転した。

 逆に日本は後攻の第8エンド、最終投が伸びすぎてNo.1の位置を確保できない痛恨のミス。相手にスチールを許して1点を加えられ、苦しい状況に追い込まれた。

 日本は第9エンドに1点を返し、最終10エンドに望みをつないだものの、後攻のカナダはショットが的確でスキを与えない。最後はNo.1の場所にあった日本のストーンをしっかり弾き出して1点を追加。試合の決着がついた。これで日本は3連敗となった。

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