3日、六大学野球春季リーグ、早稲田大学−慶應大学の第2戦が行なわれ、早大が慶大を9−4で破り、2季連続39回目のリーグ優勝を果たした。
注目された早大の先発には、斎藤佑樹。6回に四死球が続くなど投球が乱れて4点を奪われたものの、5回までは1安打無失点に抑える好投を見せ、同大の優勝に大きく貢献した。
この試合、早大が勝てば優勝、負ければ慶大、明治大学とともに8勝2敗で並び、プレーオフに持ち越されるという大事な1戦。序盤、早大が原寛信(1年)、細山田武史(3年)の2本のホームランなどで大量点を奪い、5回を終わって8−0。早大の圧勝かと思われた。
しかし、慶大は6回裏、ストレートが高めに浮く早大・斎藤を攻め立てる。先頭打者の加藤幹典(4年)がファーストへの内野安打で出塁すると、青池悠五(4年)はストレートの四球を選び、無死1、2塁。このチャンスにキャプテンの宮田泰成(4年)がフルカウントから斎藤の142キロ、真ん中高めのストレートを思いきり叩いた。ワンバウンドした打球はサードの頭上を越えて、レフト線へ。2塁走者が返り、まずは1点を返す。さらに内野安打、2者連続の死球、スクイズで3点を追加。これまで防御率0.42の斎藤から、一挙に4点を奪った。
4点差に詰め寄られた早大は、7回からリリーフに松下建太(2年)を送った。松下はベンチの期待に応え、7回は三者凡退にきってとると、8回には無死2塁のピンチを切り抜け、慶應打線に追加点を許さない。
6回からゼロ更新が続いた早大は9回表、先頭打者の上本博紀(3年)がレフト線への2塁打を放つと、果敢に盗塁を試み、無死3塁とした。続く細山田の右中間へのタイムリーでダメ押しの1点を挙げた。アルプス席からは、この試合9回目の“紺碧の空”が神宮球場にこだました。
5点ビハインドで迎えた9回裏、慶大も粘りを見せる。2死後、3番手としてリリーフした早大・エースの須田幸太(3年)から3者連続安打で1点を返した。しかし、反撃もここまで。最後は3回5失点でKOされた昨日の悔しさを晴らしたい須田が、梶本大輔(2年)をショートフライに抑えて、嬉しい優勝投手となった。
選手たちから胴上げされ、3度、神宮の空に舞った早大・應武篤良監督はインタビュアーから「優勝おめでとうございます」とマイクを向けられると、「どうも、ありがとうございます」と帽子を高々と上げ、歓声鳴り止まないスタンドに応えた。そして、次のように語った。
「今年1年いろいろありまして、苦労しました。本当に嬉しいです。昨日負けてから、“プレーオフになったらどうしようか”といったマイナスイメージがずっとあり、少し弱気になっていました。でも、1年生が頑張ってくれました。斎藤がよく投げてくれましたし、原もよく打ってくれました。本当に頼もしいです。6大学ともに力量は紙一重の中で本当に運よく若い力で勝てたと思います」
伝統の一戦、しかも優勝がかかっている大事な試合に先発起用された斎藤。彼の名前がアナウンスされると、ほぼ満員の3万6000人が詰めかけたスタンドから大きな歓声が沸き起こった。その斎藤は初回、やはりプレッシャーを感じたのか、四球と安打で1死1、2塁のピンチを招いた。しかし、脅威の4、5番をサードゴロ、空振り三振で抑えると、2〜5回は三者凡退に切ってとる好投を披露。6回には制球が乱れて4点を奪われ、この回で降板したものの、味方がくれたリードを守りきった。斎藤は104球を投げて4安打、8奪三振、5四死球、4失点で無傷の4勝目を挙げた。
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