21日、プロ野球パ・リーグのクライマックスシリーズ第2ステージが札幌ドームで開幕。第1戦はあわせて25安打の打撃戦となったが、最後は土壇場でスレッジの満塁弾が飛び出した日本ハムが劇的なサヨナラ勝ちを収めた。

◇第2ステージ(第1戦)
 楽天、リリーフ陣が総崩れ(日本ハム2勝0敗、札幌ドーム)
東北楽天        8 = 010200302
北海道日本ハム   9 = 100000035×
勝利投手 林(1勝0敗)
敗戦投手 福盛(0勝1敗)
本塁打  (楽)鉄平1号2ラン
       (日)スレッジ1号満塁
 中盤以降、試合の主導権を握り、ほぼ勝利を手中におさめていたのは楽天だった。しかし、最後に勝利の女神が微笑んだのは日本ハムだった。

 エース・ダルビッシュ有を欠いての戦いを強いられた日本ハムは先発に武田勝を立てた。武田はベンチの期待に応えるかのように、初回を三者凡退に切って取る。するとその裏、日本ハムは4番・高橋信二の犠牲フライで1点を先制し、幸先よいスタートを切った。

 一方、初の日本シリーズ進出を狙う楽天は2回表、1死一、二塁から7番・草野大輔の打席でランエンドヒットを敢行。これが成功し、二塁ランナー山崎武司が一気にホームを突き、試合を振り出しに戻した。さらに楽天は4回表、1死から5番・セギノールが死球で出塁すると、6番・中島俊哉が二塁打を放ち、追加点のチャンスをつくる。ここで草野が勝ち越しの犠飛を放つと、続くCS初出場の8番・リンデンがタイムリーを放ち、この試合初めてリードを奪った。

 そして楽天が完全に流れを引き寄せたのは7回表だった。1死から9番・中谷仁、1番・高須洋介の連打で楽天は二、三塁と追加点のチャンスを得る。ここで日本ハムは武田勝から2番手・江尻慎太郎にスイッチした。江尻は2番・渡辺直人を内野ゴロに打ち取ると、続く左の3番・鉄平を敬遠し、右の山崎との勝負を選んだ。だが、第1ステージ第2戦と同じく軍配は山崎に上がった。カウント0−2からの3球目、外角高めに浮いたストレートを山崎が振り抜くと、打球はレフトフェンスを直撃。3走者が返るタイムリーニ塁打となった。

 投げては先発の永井怜が2回以降は粘りのピッチングでピンチを凌ぎ、日本ハム打線に追加点を許さなかった。だが、終盤に楽天はリリーフ陣が総崩れ。継投策が裏目に出て、日本ハムの猛追にあう。

 8回裏、日本ハムは1死から2番・森本稀哲、3番・稲葉篤紀、高橋の3連打で1点を返す。なおも1死一、三塁の場面、楽天は永井から藤原紘通にスイッチする。だが、その藤原が5番・スレッジにタイムリーを打たれ、2点を献上した。すかさず楽天・野村克也監督は藤原を下げ、3番手に小山伸一郎をマウンドに上げた。小山は暴投で二、三塁とするも、6番・小谷野栄一を空振り三振に切って取った。ところが、4番手・有銘兼久が暴投で1点を献上し、2点差に迫られる。

 それでも楽天は9回表に鉄平の2ランで再び4点差にリードを広げた。これで試合はほぼ決まったかのように思われた。しかし、最後の最後に劇的なドラマが待っていた。

 9回裏、楽天は満を持して福盛和男をマウンドに上げるも、その福盛が日本ハム打線につかまる。1死後、1番・田中賢介、森本、稲葉の3連打で1点を失うと、続く高橋には四球を出し、満塁としてしまう。ここで打席には4打数2安打1打点と当たっているスレッジ。スレッジが外角低目のストレートを振り抜くと、打球はレフトスタンドへ。奇跡のサヨナラ満塁弾に沸き起こる興奮と歓喜の中、この試合のヒーローはゆっくりとダイヤモンドを回った。

 リーグ覇者の日本ハムにはアドバンテージとして1勝が与えられており、これで対戦成績は日本ハム2勝0敗となった。明日22日の第2戦に勝てば日本シリーズ進出に王手がかかる日本ハムは先発に糸数敬作を予定している。一方、絶対に負けられない楽天はエース岩隈久志で巻き返しを図る。