
オリンピック競技としては歴史が浅く、1998年長野オリンピックで採用されたカーリングだが、日本人にとっては馴染みのある競技となっている。特に2006年トリノオリンピックでは「チーム青森」の試合が連日テレビ放映され、多くの視聴者の関心を集めた。惜しくもメダル獲得はならなかったものの7位入賞を果たす。この時には銅メダルを獲得したカナダを予選ラウンドで倒すなど快進撃が続き、代表メンバーの本橋麻里(NTTラーニングシステムズ)らは一躍、時の人となった。
ここでカーリングのルールをおさらいしておこう。ストーンと呼ばれる石を氷の上で滑らせ、ハウスと呼ばれる円の中心により多くのストーンを残したチームがポイントを加算する。1チーム4人で構成され、それぞれが2投ずつ行なう。これを1エンドという。1試合で8エンドもしくは10エンドを行い、各エンドで獲得したポイント合計数で勝敗が決定する。
カーリングのプレーを想像すると、特徴的なものはやはりブラッシングだ。ストーンの進路をブラシで擦り(掃き)ながら、ストーンをコントロールするのだ。通常、カーリングは競技前に氷の表面に水を撒いておく。そして氷上を擦ることで、氷上の水を退かすのだ。氷と水では氷のほうが摩擦力が少ないため、ブラシで氷を擦った(水を退かした)場所は、通常よりも滑りやすく、ストーンの距離が伸びることになる。
カーリングの起源はスコットランドにある。15世紀ごろ、スコットランドでは天然の川が寒さで凍結した際に、石を滑らせ標的に近づけるという遊びが行なわれていた。その名残から、現在、競技で利用するカーリングのストーンはスコットランドのアルサグレイク島で採れた花崗岩を使用している。世界中のチームが同じ島の岩を使って競技を行なっているのだ。ストーンの重さは20キロ。非常に重たい石を変幻自在に操っていく、これがカーリングの魅力といえる。
日本でカーリングが初めて行なわれたのは、長野県にある諏訪湖といわれている。以前は毎年のように全面凍結していたため、カーリングができる環境にあった。ただし、競技として確立していたわけではなく、カーリングの真似事程度だった。競技としては、カナダのバーヘッドと友好都市の関係にあった北海道常呂郡常呂町(現北見市)で東洋初のカーリング場が誕生し、競技会もさかんに行なわれた。そのため、カーリングが常呂町に根付き、オリンピック選手を多く輩出する一大拠点となっていった。
Vol.2では、世界各国の実力分布と日本の実力について紹介する。
(写真提供:Team AOMORI)
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