5月を終えて徳島とは同率首位。先発の一角だったルーカス・アーバインが先日、打球を小指に当てて骨折し、投手陣の台所は苦しいのが現状です。
ただ、残りは12試合。最大3連戦でピッチャーはある程度、つぎ込めます。今季は抑えを任せた篠原慎平がいいだけに、そこに全員でつないで勝ち試合をモノにしたいものです。
もちろん、投手の負担を減らすには打線の奮起は欠かせません。幸い、野手では新戦力の選手たちが頑張っていますから、これを継続させたいと考えています。
特にチーム内で打率トップの打率.342をマークしている首浦拓馬は予想以上の活躍です。彼は昨年秋の高知ウインターリーグに参加し、智勝コーチの推薦で獲得した選手。
広角に打てるスイッチヒッターで、バットを短く持ってボールにくらいつく姿勢が好結果を生んでいます。当初は控えメンバーでしたが、今や外野のレギュラーを奪ったと言ってよいでしょう。足もそこそこ速く、走塁での状況判断を身につければ、もっとアピールできる選手にはずです。
リーグ1位の5本塁打を放っている中本翔太も持ち味の長打力を発揮しています。しっかりとしたスイングで積極的に打てているのは良いところです。
今後は左対左の際に、外へ逃げるスライダー系のボールにいかに対応するかがポイントとなるでしょう。そこをいかに見極め、甘く入ったところを狙い打ちできるか。初球から手を出すのは決して悪くありませんが、球種やコースを読み、狙い球を絞った上でスイングできると、打率も上がってきます。
新人選手にとって1年間の長丁場を戦うのは初めての経験です。気温も上がり、疲れからか調子が下降気味の選手もいます。しかし、これくらいで疲れていてはアスリートとは呼べません。
NPBでは週に5、6試合をこなすのは当たり前です。疲れを溜めないように自己管理することはもちろん、さらなる体力強化に努める必要があります。シーズン中の今だからこそ試合がない時はたっぷりと練習して、個々のレベルアップに励んでほしいものです。
長いシーズンで安定した成績を残す上で一番重要なのは自滅しないこと。ケガや体調を崩すのはもちろん、精神面でも浮き沈みがあると、自ら調子を落としてしまいます。
結果が出ない時こそシンプルに。それが大切です。メジャーリーグ最多の4256安打を放ったピート・ローズは「ヒットを打つにはストライクを打つこと」と言っていました。
いくら、いいバッターでも毎打席ヒットが打てるわけではありません。1日4打席のうち、1本か2本ヒットが打てれば十分です。他の打席ではアウトになっても進塁打やバントで役割を果たせれば、チームにとってはプラスの働きをしたことになります。
これらは現在、2軍落ちしている元ガイナーズのNPB選手たちにも当てはまります。中継ぎで大事な場面で打たれて再降格となった中日の又吉克樹も、スタメンマスクのチャンスを生かしきれなかったDeNAの西森将司も1軍に定着するには何が足りないか自覚したことでしょう。
競争に打ち勝つには、相手どうこうよりも、シンプルに自分の力を出し切ることが第一です。そのためにファームで心身を磨き、早いうちに1軍で「もう一度、使ってみたい」と思わせるアピールをしてほしいと願っています。
残り12試合、前期優勝に向けて今まで以上に1球1球、1打席1打席の重みが増してきます。若い選手たちには心身ともに強くなって、優勝争いを戦い抜いてほしいものです。
ぜひ、ファンの皆さんには彼らを後押しする声援を球場で送っていただければと思います。よろしくお願いします。
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