22日、南アフリカワールドカップグループリーグA最終節がルステンブルグで行われ、メキシコ(FIFAランキング17位)とウルグアイ(同16位)が対戦した。序盤はウルグアイが堅い守備で相手攻撃陣を抑えカウンターからチャンスを作る。試合が動いたのは前半43分。FWルイス・スアレス(アヤックス)がヘディングシュートを決めウルグアイが先制点を奪う。後半に入るとボールを支配するメキシコの反撃にあうがウルグアイはDFディエゴ・ルガノ(フェネルバフチェ)を中心とした守備陣が失点を許さず、そのまま1対0のスコアで逃げ切った。勝ったウルグアイは勝ち点を7としグループA1位で決勝トーナメントに進出した。敗れたメキシコは南アフリカに勝ち点で並ばれたものの得失点差で上回り2位でのグループリーグ突破を果たした。

 堅守が光り3戦連続の完封(ルステンブルグ)
メキシコ 0−1 ウルグアイ
【得点】
[ウ] ルイス・スアレス(43分)

全64試合詳細レポートと豪華執筆陣によるコラムはこちら

 グループAの最終節ウルグアイとメキシコの対決は、引き分けでも両者の決勝トーナメント進出が決まる。ただ2位通過ではトーナメント1回戦でぶつかるB組の1位は強豪アルゼンチンが有力視されるだけに互いに1位通過を狙いたい。現在グループ首位のウルグアイは引き分けても2位のメキシコを得失点差でリードしているため、その精神的な優位性が試合にも表れた。

 ウルグアイは4−4−2のフォーメーションで試合に臨み、奪ったボールを前線のFWディエゴ・フォルラン(アトレティコ・マドリッド)、スアレスに預けるシンプルなカウンターを仕掛けた。前半6分、DFからのロングボールのこぼれ球を拾ったスアレスがPA内でGKと1対1に。スアレスはゴール左隅に逃げていくシュートを放つが枠をとらえきれない。21分には、縦パスに抜け出したMFマキシ・ペレイラ(ベンフィカ)がドリブルで持ち込みシュートを打つがこれもゴール左に外れる。

 序盤はウルグアイが得意のカウンターからチャンスを作りメキシコ守備陣を慌てさせた。一方のメキシコは勝ちたい気持ちが強いせいかラインが高くその裏を突かれるシーンが目立った。

 すると先制点が生まれたのは43分。右サイドでフォルランのパスを受けたMFエディンソン・カバーニ(パレルモ)がファーサイドにクロスを入れる。PA内で待っていたスアレスは一度ニアに走り込む素振りを見せ相手DFの裏に回ると、マークをかわしフリーでヘディングを合わせる。叩きつけたシュートはゴール左隅に決まり、優位に立っていたウルグアイにさらなるアドバンテージが生まれる。

 前半はそのままウルグアイの1点リードで折り返す。ウルグアイにとっては攻めてくる相手をルガノ中心とした守備陣で凌ぎ、カウンターから得点を奪うという理想的な展開となった。対するメキシコは3トップのジオバニ・ドス・サントス(ガラタサライ)、ギジェルモ・フランコ(ウエストハム)、クアウテモク・ブランコ(ベラクルス)を中心にボールを支配するものの、シュートは3本と相手の守備を崩し切るには至らない。

 1点を追うメキシコのハビエル・アギーレ監督は後半開始早々に積極的に動いた。突破力のあるパブロ・バレラ(グアダラハラ)を交代で起用しフォーメーションを4−4−2に変え分厚い攻撃を仕掛けようとする。それでも攻めが機能しないと見るや12分、センターバックの選手とボランチの選手を入れ替えてMFラファエル・マルケス(バルセロナ)を最終ラインに下げた。これはカバーリングに長けたマルケスに再三裏を突いてきたウルグアイの攻撃を封じさせる意図が見えた。18分には前節で得点を決めているハビエル・エルナンデス(グアダラハラ)を投入し、交代カードを全て使い切りフォーメーションを3−4−3にして反撃を試みた。

 するとメキシコにセットプレーから得点チャンスが続く。19分、右サイドのショートコーナーからつないでバレラがセンタリングを入れると、ダイビングヘッドで合わせたのはDFフランシスコ・ロドリゲス(PSV)。24分にはフリーキックからMFヘラルド・トラード(クルス・アスール)が相手DFの背後を狙った浮き球を入れロドリゲスが再び頭で合わせるも、バーの上を越えゴールを奪えない。

 その後もボールを支配するメキシコが押し気味に試合を進めるが、ウルグアイの堅固な守りを最後まで崩すことはできず、そのまま1対0のスコアでウルグアイが逃げ切り勝利を収める。

 勝ったウルグアイは90年イタリア大会以来のベスト16入りを果たした。特に守備陣は堅く本来レギュラーのDFディエゴ・ゴディン(ビジャレアル)を胃腸炎で欠いたもののグループリーグ3戦すべて無失点に抑える安定感を見せた。攻撃面でも得意のカウンターから得点を奪うなど上々の内容で、決勝トーナメント1回戦に向けて自信を持って臨めるのは大きい。さらなる快進撃に期待したい。

 敗れたメキシコはボールを支配するサッカーを見せるも、ウルグアイ守備陣を崩せなかった。またカウンターで何度もピンチを招いた守備陣も精彩を欠いた。得失点差でなんとか2位に入り5大会連続の決勝トーナメント進出を決めたが、次の試合までに攻守ともに立て直しを図らねば1回戦を突破するのは難しい。

(杉浦泰介)


【メキシコ】
GK
ペレス
DF
ロドリゲス
モレノ
→カストロ(57分)
オソリオ
サルシド
MF
マルケス
トラード
グアルダード
→バレラ(46分)
FW
ブランコ
→J・エルナンデス(63分)
G・ドス・サントス
フランコ

【ウルグアイ】
GK
ムスレラ
DF
ルガノ
ビクトリーノ
M・ペレイラ
フシレ
MF
アレバロ
ペレス
カバーニ
A・ペレイラ
→スコッティ(77分)
FW
フォルラン
スアレス
→A・フェルナンデス(85分)