川口能活、サプライズ選出!
 98フランス、02日韓、06ドイツと3大会連続でW杯に出場しているGK川口能活が日本代表入りした。

 右足のケガで今季、まだ1度も公式戦に出場していなかっただけに、これには驚いた。いや、一番びっくりしたのは選ばれた本人だったかもしれない。
 所属するジュビロ磐田のHPに、こんな感想を寄せた。
<怪我の回復が思ったより時間がかかり、非常に悔しい思いをして、今回のW杯のメンバー発表も正直無理だと思いかけた時期もありました。
 99.9%無理なのではないかと思っていましたが、ただ、仮にそうなっても日の丸を背負ってきた自分としては、同じ気持ちで戦いたいという思いをずっと持っていました。
 今日の発表も直前まで寝ていました。女房が発表の直前に起こしてくれて、テレビを見た時にまさか自分の名前があるとは正直思わなかったので驚きました。>

 選出した岡田武史監督は、どんな思いだったのか。
「彼には第3キーパーという非常に難しいポジションのなかで、彼のリーダーシップの部分と、選手からも一目置かれている存在が大会を戦う上でどうしても必要だと考えて選びました」
 ケガについて質問が及ぶと、こう答えた。
「そういう状況を把握した上で、若い選手、経験のない選手を引っ張っていくか、今までチームキャプテンをしてきた彼なので、そういう部分に期待をしています」

 単刀直入にいえば、プレーヤーとしての現時点での実力ではなく、これまでの経験や、存在感の大きさを買ったということだろう。
 12年前、岡田監督はカズを外して世間から批判を浴びた。チームメイトも「カズさんの存在は大きかった」と口を揃えた。その反省に立っての人選なのか。
 あるいは“陰のGKコーチ”としての期待もあるのかもしれない。

<この原稿は2010年5月25日号『週刊大衆』に掲載されたものです>

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