
開催都市が決定する国際オリンピック委員会総会を来年9月に控えた2020年東京五輪・パラリンピック招致や、2019年にアジア初の開催となるラグビーW杯に向けた動きが活発化してきている。そこで今回は、2大会のメイン会場として改築計画が進んでいる国立競技場を運営する独立行政法人日本スポーツ振興センターの河野一郎理事長に二宮清純がロングインタビューを敢行した。
二宮: 現在、日本国内は16日に行なわれる衆議院議員総選挙の話題でもちきりです。同日には東京都知事選もあり、注目の一つとして東京五輪・パラリンピックの招致活動が今後、どうなっていくかということが挙げられます。そんな中、11月15日にはメイン会場として改築計画が進んでいる国立競技場の基本構想デザイン案を発表しました。
河野: 「国際デザイン・コンクール」で国立競技場の改築に向けたデザイン案を公募したところ、国内外から計46作品の応募がありました。その中で建築家の安藤忠雄氏が委員長を務める審査委員会で審査した結果、英国の建築設計事務所ザハ・ハディド・アーキテクトの作品が最優秀賞に選ばれました。代表者のザハ・ハディド氏はイラク出身の女性建築家で、2004年には"建築界のノーベル賞"と言われるプリッカー賞を女性で初めて受賞。今年のロンドン五輪・パラリンピックでは競泳会場となった「アクアティクス・センター」を設計しています。
二宮: 解体費を除いた総工事費には約1300億円が見込まれ、8万人収容のスタジアムが建設されるという、まさに国を揚げてのビッグプロジェクトですね。
河野: 私としては「世界一のスタジアム」をつくりたいと思っています。ラグビーW杯や東京五輪・パラリンピック後にはスポーツだけでなく、他の文化イベントにも使用できるよう、雨天にも対応した全天候型スタジアムの改築計画を進めています。
二宮: 世界にはさまざまなスタジアムがありますが、モデルにしているスタジアムは?
河野: 例えば、1998年に開催されたサッカーのフランスW杯のメイン会場となったフランス最大のスタジアム「スタッド・ド・フランス」ですね。8万人収容で、座席の一部が可動式となっているので、サッカーだけでなく他の競技にも対応することができるようにつくられています。03年には世界陸上が行なわれ、07年ラグビーW杯の際には決勝戦の会場となりました。現在のところ、サッカーW杯、ラグビーW杯、世界陸上の競技会場として実績がある唯一のスタジアムです。また、ロックコンサートが開かれるなど他の文化的施設としても使用されていますから、非常に参考になると思っています。
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