18日、レッドソックスの松坂大輔投手がトロント・ブルージェイズ戦で今季3度目の先発登板を果たした。松坂は4連続を含む10個の三振を奪い、6回105球、被安打3、失点2の内容だったが、打線がブルージェイズ先発のグスタボ・チャシンを打ち崩せず、レッドソックスは1−2で敗れた。松坂は前回のマリナーズ戦に続く2敗目(1勝)を喫した。
 松坂は初回、2回といずれも三者凡退に切ってとる好調な立ち上がり。先制点をもらった3回に初安打を許したものの後続を断って、試合は中盤を迎える。

 ところが4回、突如、松坂の投球に異変が生じる。1死から3番バーノン・ウェルズの三塁前に打ち取った当たりを内野安打にされると、4番フランク・トーマスにはストレートの四球。ボールがすっぽ抜け、コントロールがきかなくなる。
 続くライル・オーバベイにはカウント1−0から外の変化球をはじき返され、打球はセンターへ抜ける。2塁走者が生還して、レッドソックスは同点に追いつかれた。
 その後も松坂はピリッとしない投球が続く。6番アーロン・ヒルに2−1と追い込みながら、最後はワンバウンドする明らかなボール球で1塁に歩かせると、7番グレグ・ゾーンにはボールがすべて外の高めに浮き、押し出しの四球。ブルージェイズに労せず勝ち越し点を与えてしまう。

 5回以降の松坂は再び本来の投球を取り戻す。5回は三者連続三振。6回もボールを低目に集めて、わずか10球で三者凡退に仕留めてマウンドを降りた。
 気温が5度にも満たなかった過去2回の外での登板と違い、今回はドーム球場ということもあってか、松坂のストレートは初回から走っていた。ストレートの比率は5割を超え、MAXは95マイル(約153キロ)を記録していた。

 投球数も3回まで39球で失点した4回の38球を除けば、5回18球、6回10球と完投の不可能ではないペースだった。それだけに4回の別人のような投球に本人も悔いが残ったに違いない。
 松坂の次回登板は23日。本拠地でライバル球団のヤンキースとの対決が予定されている。

<岡島、1回を三者連続三振>

 同日のブルージェイズ戦では岡島秀樹が松坂をリリーフし、初の“日本人リレー”が実現した。7回からマウンドに上がった岡島は7番ゾーンから始まる下位打線に対し、三者連続で空振りの三振を奪う。結局、1回をピシャリと封じて自らの役割を果たした。

 これで岡島は開幕戦でのデビュー登板での被弾以降は、5試合連続で無失点と安定した内容をみせている。落差のあるチェンジアップでうまくタイミングを外し、連投となったこの日のマウンドも危なげない投球を披露。セットアッパー役として首脳陣の評価が日に日に高まっている。

 チャシン、7回途中1失点の好投 
ボストン・レッドソックス  1 = 001000000
トロント・ブルージェイズ 2 = 00020000×
勝利投手 チャシン(2勝0敗)
敗戦投手 松坂(1勝2敗)
セーブ   フレーザー(1勝0敗1S)
本塁打   (レ)ペーニャ1号ソロ
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