少し前の話になってしまいますが、5月20日に、所沢市の航空記念公園で、野球教室を行いました。
 
 毎年航空公園で行われている「リサイクルカーニバル」というイベントに混じって野球教室を行います。昨年に続いて2回目の参加となりました。
 その名のとおり、「リサイクルカーニバル」はリサイクルがメインのイベントです。1000店以上のフリーマーケットが出店し、20万人以上が来場します。
(写真:大塚監督のバッティング指導)
 航空公園内はフリーマーケット店でびっしり埋め尽くされていますが、航空発祥記念館という大きな建物の前に200メートルトラックがひとつ入るくらいの芝生広場があります。
(写真:小さな女の子もストラックアウトに挑戦!)

 空き地に芝生が生えている程度なので、みんなで石拾いをし、スピードガンでの球速測定、バッティング、ストラックアウトの3コーナーを設けました。
フリーマーケットを目的に来場している方ばかりなので、こんなところで野球をやっても人が集まるの? と初めて参加したメンバーは疑問に思っていたと思うのですが、昨年同様、今年も大盛況でした。この野球教室は、誰でも参加できるイベントなので、フリーマーケットに飽きた子どもたちの格好の遊び場となるのです。

 スピードガンは、能力に合った距離から軟式ボールを投げてもらいます。なかなか球速の出ない2歳くらいの女の子には、至近距離で投げてもらったり、メンバーが投げ方を教えてあげたりしました。
 ストラックアウトには、75歳のおじいさんも参加してくれました。このおじいさん、バッタバッタとプレートを倒していきます。野球経験者とはいえ75歳とは思えない投球に、周囲は驚きのまなざしでした。最後の一枚を抜くことができませんでしたが、参加賞のチームステッカーを、ご自分の革かばんの表側に貼ってくれました。
 バッティングでは、ソフトボールくらいの大きさのやわらかいボールで、メンバーがトスを上げ、プラスチックバットで打ってもらいます。このコーナーは、大塚監督がバッターの後ろに立ち、直々にバッティングを教えます。なかなかボールに当たらず困惑する子供には、大塚監督が手取り足取り教えました。
 縦横無尽に飛んでいくボールに、周囲の方に迷惑をかけてはいけないと必死にボールを追い掛け回したので、メンバーにとっては思いがけないトレーニングになりました。しかしこの日は5月とは思えない暑さ。ぐったりしながらボールを追いかける私たちに、思わぬ救世主が現れます。
 「一緒に守ってもいいですか?」
 バッティングを終えた子どもたちが、競うようにボールを追いかけてくれました。

 野球を楽しんでもらいたい、そしてその中でチームを地域の方に少しでも知っていただければと思い、参加しましたが、今回も遊びに来てくれたたくさんの方たちのおかげで、私たちも楽しい一日を過ごすことができました。

 まったく初対面の方たちばかりなのに、野球を通して楽しい時間を共有することができ、毎度のことながらスポーツの持つ力はすごいと感じます。
 元西武ライオンズの選手である大塚監督、安藤コーチが所属し、メンバーも高校や大学まで野球をやってきた選手ばかり。このような活動がもっともっとできたらと思っています。

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広瀬明佳(ひろせ・さやか)
福島県郡山市出身。母がソフトボール、兄が野球をやっていたことから中学・高校時代ソフトボール部に所属。大学時代軟式野球サークル。前職での仕事をきっかけに初めて硬式野球の道へ。現在、埼玉県内の硬式野球クラブチームに所属。チームの紅一点として奮闘中!

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