佐々木信也さんといえば、『プロ野球ニュース』のキャスター姿が印象に残っている方も多いでしょう。番組がCSチャンネルのみでの放送になってからも、数年前まで佐々木さんは司会を務めていました。

『プロ野球ニュース』の前には、巨人のV9時代に日本テレビでも解説をしていましたから、年代によっては、そちらの方が思い出深い方もいらっしゃるかもしれません(編集長もそのひとり)。

 現役時代は、わずか3年間しか存在しなかった伝説の球団、高橋(トンボ)ユニオンズに在籍。26歳で若くして引退した後は、50年以上に渡って解説者としてネット裏を職場にしてきました。

 そんな球界の生き字引とも言える佐々木さんに過日、編集長と取材する機会に恵まれました。

 当日、待ち合わせ場所の駅前ロータリーに着くと、マイカーのプリウスを運転して颯爽と登場。「こんにちは~」という声は、あの『プロ野球ニュース』でいつも耳にしていたものと全く変わりがありません。

「ちょっと白内障で眼の手術をしたけど、あとは今のところ元気かな」
 2時間近くに及んだインタビューでも、その語りによどみはなく、何十年も前の話を、つい昨日のことのように話してもらいました。

 高校時代のこと、高橋ユニオンズのこと、解説者になったいきさつなど……佐々木さんだからこそ語り得るインタビューは講談社の『本』で3回シリーズで掲載予定です。

「また何かあったら、いつでも連絡ください」
 帰りには再び車で駅まで送ってくださった佐々木さんに、「あんな元気な80代、なかなかいないぞ」と編集長ともども感心しきりでした。

 いつまでもかくしゃくとしているレジェンドたちを目の前にすると、孫世代と言ってもいい僕たちも不思議とパワーをもらいます(本当はそれではダメなのでしょうが……)。

 青春とは人生の一時期のことではなく心のあり方のことだ――サミュエル・ウルマンの詩「青春」の一節を噛みしめる今日この頃です。

(スタッフI)
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