2日、セ・リーグの優勝マジック1と迫っていた巨人が、東京ヤクルトに逆転勝ちを収め、5年ぶりのリーグ優勝に輝いた。
 この試合、先発した内海哲也が3回表、ラミレスに3ランを打たれ、先制を許した。しかし、その裏、すかさずゴンザレスのソロHRで1点を返した巨人は、4回裏には李が2ランを放ち、早くも同点とした。
 ところが、打線の援護に内海が応えることができない。5回表、1死1、3塁から青木宣親を四球で出して満塁にすると、田中浩康のショートゴロに間に1点を入れられ、再び勝ち越しを許した。

 6回以降、両リリーフ陣が踏ん張り、試合はヤクルト1点リードのまま9回裏へ。同点のランナーを出すも、2死まで追い込まれた巨人。万事休すかと思われたが、ここから脅威の粘りを見せる。まずは阿部慎之助が敬遠されて1、2塁とすると、主将に続けとばかりに代打・矢野謙次が俊足を生かして内野安打を叩き出し、満塁とした。

 迎えたバッターは優勝経験のあるベテラン・清水隆行。清水はカウント2−2からのフォークに手を出した。打球はショート・宮本慎也の元へ。まずは、既にスタートを切っていた李がホームイン。これで試合は延長かと思われたその瞬間、名手・宮本がまさかの一塁への悪送球。これで2塁ランナー・阿部も返り、逆転サヨナラ。
 前日のインタビューで守護神・上原浩治が「泥臭い野球でいいんです」と語っていた通り、華麗さはなかったものの、最後まで優勝を諦めなかった巨人の執念が生んだ逆転劇だった。

 5年ぶり31度目のリーグ制覇を果たした巨人。18日からのクライマックスシリーズ第2ステージでは中日と阪神で争われる第1ステージの勝者と、本拠地・東京ドームで日本シリーズの出場権をかけて戦う。

10月2日(火)

プロ野球
◇セ・リーグ
 巨人、9回2死から逆転!(巨人13勝10敗、東京ドーム)
東京ヤクルト   4 = 003010000
巨人         5 = 001200002×
勝利投手 野間口(4勝0敗)
敗戦投手 館山(3勝12敗)
本塁打  (ヤ)ラミレス29号3ラン
       (巨)ゴンザレス3号ソロ、李30号2ラン

 高崎、プロ初白星!(横浜10勝13敗、横浜)
阪神   0 = 000000000
横浜   5 = 13000100×
勝利投手 高崎(1勝1敗)
敗戦投手 安藤(2勝3敗)
本塁打  (横)金城14号ソロ

◇パ・リーグ
 ハム打線、21安打と大暴れ(日本ハム11勝11敗2分、フルスタ宮城)
北海道日本ハム   11 = 520020200
東北楽天        3 = 000300000
勝利投手 八木(4勝6敗)
敗戦投手 岩隈(5勝5敗)
本塁打  (楽)フェルナンデス22号3ラン

 今江、勝ち越しHR!(ロッテ13勝9敗1分、千葉マリン)
西武       1 = 000000100
千葉ロッテ    2 = 00100010×
勝利投手 小林宏(13勝3敗)
敗戦投手 涌井(17勝10敗)
セーブ   薮田(3勝6敗4S)
本塁打  (ロ)今江8号ソロ

 スタンドリッジ、7回を7安打シャットアウト(ソフトバンク13勝8敗2S、京セラドーム)
福岡ソフトバンク   2 = 200000000
オリックス        1 = 000000001
勝利投手 スタンドリッジ(7勝1敗)
敗戦投手 加藤康(0勝2敗)
セーブ   馬原(2勝4敗38S)
本塁打  (オ)迎1号ソロ