6月20日からクラブ選手権が始まりました。
 トーナメントを3回勝ち抜けば、南関東大会へ駒を進めることができます。
 初戦は三郷戦でした。今季2戦2勝とはいえども、気を抜けない相手です。
 1回裏に3塁にランナーを置いている場面でピッチャーゴロを1塁へ悪送球してしまい、その間に1点が入ってしまったときはびっくりしてしまいましたが、その後4点を取り返し、4対1で勝利しました。

 2回戦のレジェンズ戦は12対0で7回コールド勝ちでした。
 2回戦の終了25分後に、すぐに南関東代表決定戦がはじまりました。相手は大宮です。クラブリーグでは4対3で接戦を制しましたが、長打力のある強敵です。
 1回はなんなく切りぬけましたが、2回1点、3回2点、4回3点と合計6点を先制されてしまい、大きく離されてしまいました。追いつくのが難しいと思いがちな中でも、7回に2点を加え、6対2で最終回を迎えました。
 4点差をなんとか追いつこうと、1アウト1、2塁から大塚監督が代打で登場しました。3月のさいたま市長杯予選の際も、試合の責任を自分が負うために、9回で5点差を追いつかなければいけない場面で監督が打席に立ったことがありました。結果や内容の良くない試合のときは「ベンチの責任」とよく口にする監督なので、今回もさいたま市長杯の時と同じような気持ちで打席に入ったのではないかと思います。祈るような気持ちの中、初球をライト前に運び、1アウトランナー満塁となりました。そこから1番、2番、3番の連続安打で3点を加え、6対5。なおも1塁にサヨナラのランナーを置き、4番の安藤コーチです。選手全員がベンチから体を乗り出し、安藤コーチの打席を見守っていましたが、ファーストゴロでゲームセット。1点及びませんでした。

 全国大会へ行くために体重を10キロ以上も落とした監督をはじめ、チーム全体が特別な思いを持って臨んだ大会だったので、試合後のベンチは監督の話を聞きながら涙が止まらない選手も多くいました。
 うつむく選手たちを前に監督が言いました。
 「いいか、今から言うことは今後絶対に忘れるな。 お前たちは野球を知らなさすぎる。 自分が直面した場面でどういうプレーをしたらいいか、バッテリーだったらどんな配球をしたらいいか、もっと考えて野球をやろう。もっと野球を勉強しよう」

 代表を逃してから1週間後に行われたリーグ戦は、相手が格下ということもあり、11対1でコールド勝ちをしました。グラウンドに行くまでは、これからに対する迷いのような煮え切らない気持ちがありましたが、炎天下の中、元気よくプレーする姿を見て、少し気持ちが前向きになれました。
 選手もなかなか気持ちの切り替えが難しいのではないかと推測しますが、7月は関東連盟クラブ選手権の代表をかけた2試合があります。まずはその代表になることを目指して頑張っていきたいと思います。


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広瀬明佳
福島県郡山市出身。母がソフトボール、兄が野球をやっていたことから中学・高校時代ソフトボール部に所属。大学時代軟式野球サークル。前職での仕事をきっかけに初めて硬式野球の道へ。現在、埼玉県内の硬式野球クラブチームに所属。チームの紅一点として奮闘中!

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