2日のオマーン戦。日本はホームで3−0と快勝、勝ち点3を手に入れた。結果だけみれば万々歳だが、内容を見ると決して手放しでは喜べない。このゲームに関して言えば日本の強さよりも、オマーンの弱さのほうが目に付いた。オマーンは出場停止選手やケガ人で多くの主力を欠いていた。少々厳しい見方をすれば、あの結果は妥当なものだった。その意味で7日、アウェーのオマーン戦が本当の勝負となってくる。
 予想フォーメーションは引き続き4−5−1(4−2−3−1)。問題は誰を使うか。ここに来て日本代表はケガ人が続出している。DF阿部勇樹(浦和)の両足首痛による離脱、2日のオマーン戦で右足首を捻挫したDF長友佑都(F東京)は欠場が濃厚だ。オマーンでの初日(4日)の練習を回避し、別メニュー調整を行っていたDF田中マルクス闘莉王(浦和)、MF長谷部誠(ウォルフスブルク)、遠藤保仁(G大阪)は5日から復帰したものの、万全の状況とはいえない。

 前線はホームのオマーン戦と同じメンバーになることが予想される。問題はディフェンスライン。長友が入っていた左サイドには左右両サイドでプレーできる駒野友一(磐田)が、右サイドにはケガから復帰した内田篤人(鹿島)が出場予定だ。闘莉王が出場できないとなれば、先日のキリンカップで代表デビューを果たした寺田周平(川崎)が入ることになるだろう。

 もちろん敵はケガ人だけではない。現地オマーンは連日40度を超える猛暑が続いている。試合が行われるポリススタジアムには遮蔽物が一切なく、ピッチ上での気温は50度近くになると報じられている。ピッチコンディションも良好かどうか分からない。

 バーレーンでのアウェーゲームで日本は、体力を温存するためにポゼッションを放棄した大味なサッカーを展開した。その結果、必要以上の体力を消耗し、0−1での敗戦を喫した。今回のオマーン戦ではいかにポゼッションを高め、相手を疲れさせるかがポイントになる。相手もホームとはいえ、40度の猛暑の中、走り続けることはできないだろう。オマーン守備陣を振り回すためにも、大きなサイドチェンジは有効だ。そのうえでセットプレーなどから効率的に得点を奪いたい。

 7日の試合は今回の4連戦で一番の山場となるだろう。3月のバーレーン戦で身にしみて分かったように、アウェーでは最後まで何が起こるか分からない。勝ち点を得て日本に帰るためには、2日の試合同様、早い段階で先制し、日本のペースで試合を進めたい。