17日、クラブチームの世界一を決める「FIFAクラブワールドカップ(CWC)2007」のプレビュー会見がJFAハウスで行われ、アジア代表の浦和レッズのホルガー・オジェック監督や主将のMF山田暢久らが意気込みを語った。
(写真:左からオジェック監督、藤口光紀浦和レッズ代表取締役社長、山田主将)
 日本勢初のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)制覇を果たした浦和はCWCにアジア代表として初出場。セパハン(イラン)とワイタケレ(ニュージーランド)の勝者と戦う12月10日(豊田スタジアム)の準々決勝を突破すれば、ブラジル代表MFカカやイタリア代表MFアンドレア・ピルロらスター選手を揃える欧州代表のACミランと対戦する。

 川淵キャプテンは「浦和がアジアの王者になって大会に出場することが何より嬉しい。クラブW杯の出場権を得られることが浦和のACL制覇の原動力となったと思う」と話し、「これは大会主催国の会長として申し上げるのだが、優勝はおこがましいとはいえ、ベスト4ではなくベスト2に入ってほしい」と名門ミラン打倒を希望。この川淵キャプテンの言葉にオジェック監督は「そこ(決勝)にいくまでに準々決勝を突破しなければいけない。まずは次の試合だけを考えて、一戦一戦に集中したい。ただ、川淵キャプテンは2番目とおっしゃいましたが、私はドイツ人なので、そこまで控えめなことは言わない(笑)」と返した。

 AFCチャンピオンズリーグ決勝の2試合は欠場したものの、CWCの復帰が期待される山田は「苦しい予選を勝ち抜いた末にアジア王者になった。(CWCには)自信を持って臨めると思う」と力強く意気込んだ。FIFA(国際サッカー連盟)のコロスコフ理事は浦和の出場を祝福した上で「開催国のクラブが出るのでエキサイティングな大会になるだろう」と開催国のクラブ出場の波及効果を期待していた。

(写真:川淵キャプテン<左>とオジェック監督) また、同大会では、ボールに精密な小型チップを埋め込んでゴールラインを割ったかを判定する「ゴールラインテクノロジー」が試験的に導入される。コロスコフ理事は「FIFAは、この技術に興味を持っている。テストで十分な結果を残せば、FIFAの評議員会で話し合う。全てがうまくいけば、2010年のW杯で使われることもある」と南アW杯の導入の可能性を示唆。選手側の意見を問われた山田は「選手にとっては、(ゴールラインを割ったのかどうかの)きわどい判定は気になるもの。はっきりとした判定が下されるようになれば、ありがたい」と語った。

 クラブワールドカップは、6大陸のクラブ王者が集まる形式になった2005年の第2回大会から3大会連続で日本で開催される。05年はリヴァプール(イングランド)を破ったサンパウロ(ブラジル)、06年はバルセロナ(スペイン)を倒したインテルナシオナル(ブラジル)と2大会連続で南米代表が頂点に立っている。開催国枠が新たに導入され、浦和が出場する今大会は、過去の2大会以上の盛り上がりが期待されている。