17日、日本サッカー協会(JFA)はJFAハウスで記者会見を行い、急性脳梗塞で順天堂大学浦安病院に入院しているイビチャ・オシム日本代表監督の現況について田嶋専務理事は「昨日と変わらず、集中治療室(ICU)に入っている。小康状態を保っている」としながらも「(病状は)悪くもないが良くもない。ICUに入っていること自体、楽観できる状態ではない」と厳しい表情で語った。
(写真:記者の質問に答える田嶋専務理事)
 詳しい病状については、妻のアシマさん、J1千葉の監督を務めるアマル氏が明かさないことを希望したとして「体温や血圧といった情報を話すことはできない。(病院側は)あえてストレスがないように、意識がない状態にしている」と語るにとどまった。

 自宅のオシム監督をケアする緊急連絡体制を問われると「(オシム監督が倒れてから病院に運ばれるまで)実質1時間以上かかったと聞いている。協会の総務がいつでも連絡をとれる体制にはしていたが、今回に限っては使われなかった。(救急車を呼んだ)アマルさんは密接な関係の千葉の連絡網を使った」と釈明した。現在は深夜に2人が常駐する体制で、「ICUの周りに多くの人がいては他の患者さんの迷惑になる。私もオシム監督の顔をチラリと見た程度」として、協会関係者やオシム監督の家族、友人は病院側が用意した部屋に待機しているという。

 12月に予定される国内での短期合宿、来年2月から始まる南アW杯3次予選を控える日本代表の当面の運営に関しては「小野技術委員長が中心になって決めてほしい。次の監督については全く考えていないし、話していない」と話した。大熊清コーチら代表スタッフは通常通り活動を行い、18日のJリーグに視察に赴くことも明らかとした。