『マツダオールスターゲーム2008』第2戦が1日、横浜スタジアムで行われ、全セが全パが11−6で打撃戦を制し、前夜の雪辱を果たした。全セは1点を追う3回、井端弘和(中日)のタイムリー2ベースと相手のミスで逆転。1点差に迫られた5回には7安打を集中させて6点を奪い、試合を決めた。
 荒木、3安打4打点の活躍でMVP(横浜)
全パ    6 = 011020020
全セ   11 = 01226000×
勝利投手 石川(東京ヤクルト)
敗戦投手 杉内(福岡ソフトバンク)
本塁打  (パ)松中(福岡ソフトバンク)ソロ、大松(千葉ロッテ)ソロ、2ラン、日高(オリックス)2ラン
       (セ)ウッズ(中日)ソロ

 両軍合わせて31安打と、やや大味な展開となった第2戦。お祭りとはいえ、五輪初戦まで12日となった日本代表選手たちの内容が気になる試合だった。

 本番に向けて不安な投球をみせたのはサウスポーの成瀬善久。4回からマウンドに上がると、同じく代表組の新井貴浩(阪神)、荒木雅博(中日)らに4安打を浴びて2点を失う。
 続く5回には先頭のウッズ(中日)にホームランを浴びると、6本の長短打で6失点。球宴ワーストの被安打10、計8失点と散々な結果に終わった。直球主体のピッチングで、相手がいくら好打者ぞろいとはいえ、あまりにもボールに力が感じられなかった。代表では中継ぎ役も期待されるサウスポーだけに、合宿での復調を期待したい。

 同じく代表左腕の杉内俊哉(福岡ソフトバンク)も1回2失点。背中の張りを訴えて前半戦最後の先発を回避したこともあり、本調子には程遠かった。また守備でも五輪を視野にセカンドに入った西岡剛(千葉ロッテ)が高々とあがったフライを落球(記録はヒット)するなど、球宴とはいえお粗末なプレーも見受けられた。

 一方で明るい材料は田中将大(東北楽天)。右肩痛で登録を抹消され、代表辞退かと心配されたが、1回を1安打無失点とまずまずの投球だった。球速は150キロを超え、フォームにも力強さがあった。登板後に違和感が出なければ、問題なく北京にいけそうだ。

 乱打戦の中、MVPを獲得したのは3安打4打点をマークした荒木。代表では内外野を守れるユーティリティープレーヤーとして期待されており、弾みのつく受賞となった。今年のオールスターは1勝1敗で終了し、通算成績は全パの74勝68敗8分。星野ジャパンの24選手は全員が都内のホテルに集合し、いよいよ決戦に向けた最終調整に入る。