日本ボート協会は7月31日、東京都内のホテルで北京五輪ボート競技代表4選手(男女とも軽量級ダブルスカル)の壮行会を行った。4大会連続の五輪出場となる武田大作(ダイキ)は、「新たな気持ちで世界の頂点を目指して頑張りたい。目標は金メダル」などと力強く語った。
(写真:北京五輪ボート日本代表の(右から)浦、武田、岩本、熊倉)
 男子軽量級ダブルスカルは、アテネ五輪に続き武田と浦和重(NTT東日本東京)組、女子軽量級ダブルスカルは、シドニー・アテネ五輪代表の岩本亜希子(アイリスオーヤマ)と、五輪初出場の熊倉美咲(戸田中央総合病院RC)組が出場する。
 代表選手らは6月29日から7月29日、岩手県花巻市の田瀬湖ボートコースで北京に向けた最終合宿を終えたばかり。
 シドニー、アテネと2大会連続で6位入賞(浦はアテネ五輪から)を果たしている男子軽量級ダブルスカルには、ボート競技日本初のメダル獲得の期待がかかる。
 4度目の五輪となる武田は「4年に一度の恒例行事のような感覚(笑)」と余裕を見せながらも「新たな気持ちで世界の頂点を目指して頑張りたい。残りの日は少ないが、皆さんの気持ちを乗せて良い結果につなげたい」と意欲を見せる。武田とペアを組む浦は「私には漕ぐことしかできない。(支えてもらった)皆さんの気持ちを勝手に船に乗せ、『俺が、私が、アイツらを勝たせてやったんだ』と思っていただけるように頑張る」と抱負を語った。
 昨年のドイツ世界選手権で6位に入った武田・浦組は、今シーズンのワールドカップで思うような成績が残せずにいたが、田瀬湖での合宿で調子を取り戻し、北京本番へ向けた準備は整ったという。
 坂本剛健男子コーチは「今シーズンは苦しいシーズンとなったが、田瀬湖の合宿の最後に今シーズンのベストタイムが出た。コーチとしても不安のない状態で北京に臨むことができる。メダルを獲るには、コンマ差の勝負になるのは目に見えている。最後は気持ちで持っていきたい」と意欲的に語った。
「オリンピックは真剣勝負ができる大会。納得の結果を出したい」と武田。4度目となる舞台で悲願のメダル獲得に挑む。
(写真:男子軽量級ダブルスカルでアテネ五輪に続きペアを組む浦(左)と武田)

 シドニー、アテネに続き3度目の五輪となる女子軽量級ダブルスカルの岩本は、「皆さんに鍛えられ教えられ支えられ、ここまでやってきた。あとは自分たちのコンディションを100%に整えるだけ。皆さんの期待にこたえたい」と語り、初五輪に挑む熊倉は、「五輪は未知の世界だが、やれることはやってきた。強い気持ちを持って、今まで支えていただいた皆さんに感動してもらえるようなレースがしたい。自分の限界を超えたい」と力強く意気込んだ。
 女子軽量級ダブルスカルは、昨年の世界選手権で初めてB決勝に進出を果たした。北京では日本女子初の決勝進出を目指す。

 代表選手たちは1日に北京市内に入り、8月10日から始まる男女軽量級ダブルスカルの予選に向け調整に励む。同種目の男女の決勝は、8月17日に行われる。