ニフティのスポーツサイト「Sports@nifty」内で当HP編集長・二宮清純が責任編集を務める特設サイト「野球日本代表 金メダルへの“挑戦”」が好評配信中です。サイトでは田淵幸一ヘッド兼打撃コーチへのスペシャルインタビュー(3回シリーズ)を公開しました。第1弾は「それでも上原を選んだ理由」。代表選考の裏側に二宮が鋭く迫ります。

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田淵幸一×二宮清純  Vol.1 それでも上原を選んだ理由

二宮: いよいよ代表メンバー24名が発表になりました。今の率直なお気持ちを。
田淵: ようやく決まったなという感じですね。選考自体はそんなに難しくはなかったですよ。台湾での予選メンバーを中心に選ぶという基本は変わりませんでしたから。

二宮: ただ、その予選出場メンバーが今シーズンは不調だったり、故障したり……。頭が痛い面もあったでしょう。
田淵: まったくその通りです。最初は6月末に決める予定だったのが1カ月遅れました。なおかつ発表直前になっても、予選で活躍した稲葉篤紀、新井貴浩がケガで試合を欠場し、上原浩治の調子が上がってこない。正直なところ、監督は頭が痛かったでしょうね。

二宮: 田淵さんは現役時代、捕手として数々の好投手のボールを受けてきました。捕手目線で見て、上原の不調の原因は?
田淵: 僕はキャンプで上原のピッチングを見たときから、ある心配をしていました。それはリリーバーから先発に戻るにあたって、シュートを覚えようとしていたこと。その影響で肩が早く開くクセがつき、全てのボールがシュート回転していました。スライダーが武器のピッチャーであれば、シュートを覚えることは効果的ですが、彼の持ち味はまっすぐとフォーク。肩が早く開けば、まっすぐもフォークも威力がなくなる。悪い予感が当たってしまいましたね。
 4月に上原と話をした時には「野球は難しいですね」と漏らしていました。予選では、あんなに自信満々で投げていた男が弱音を吐くなんてどうしたんだろうと思いましたよ。自分の思うようなピッチングができず、相当、悩んでいたみたいですね。
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