NPBの育成選手を獲得する「育成ドラフト」が30日、「新人選択会議」に続いて行われ、西武、オリックス、北海道日本ハム、横浜を除く8球団が参加して26選手が指名を受けた。球団別では千葉ロッテが元巨人投手の角盈男氏の次男・晃多(東海大相模)ら過去最多の8選手を指名。四国・九州アイランドリーグからはリーグ2冠王(本塁打・打点)の丈武(香川)ら4選手、BCリーグからはリーグトップの長距離砲・野原祐也(富山)ら昨年を上回る3選手が指名された。
 ロッテは昨年、初めて5選手を育成指名。今年はさらに上回る8名を育成選手として指名した。06年に巨人が育成ドラフトで7選手を獲得したことがあるが、それを上回る指名となった。松本尚樹スカウティングスーパーバイザーは「ひとりでも多くの選手がチャンスをつかんで、支配下登録になってほしい」と大量指名の狙いを語った。

 既に球団は四国・九州アイランドリーグへの選手派遣構想を打ち出すなど、アマチュアや独立リーグとの連携強化を目指している。「先日も独立リーグと3試合行った。もっと(試合数を)増やして、ゲームの中で成長してほしいと願っている」と今後は更なる交流を図る方針だ。まだ支配下登録された選手はひとりも生まれていないが、「慌てることなくじっくりとプロの選手としてレベルアップさせたい」と長期的な視点で選手育成に力を注ぐ構えをみせた。

 また今季、リーグ最下位に沈んだ福岡ソフトバンクも5選手を指名。本ドラフトでの指名も含め、12名の新人を加えてチームの活性化をはかる。
 各球団の指名選手は以下の通り。

福岡ソフトバンク
【1巡目】
 内田好治(大産大・投手)
【2巡目】
 二保旭(九州国際大付高・投手)
【3巡目】
 柳川洋平(BCリーグ福井・投手)
【4巡目】
 猪本健太郎(鎮西高・捕手)
【5巡目】
 堂上隼人(四国九州IL香川・捕手)

東京ヤクルト
【1巡目】
 ミランダ・フェルナンデス(白鴎大・投手)
【2巡目】
 塚本浩二(四国九州IL香川・投手)

東北楽天
【1巡目】
 森田丈武(四国九州IL香川・内野手)

広島
【1巡目】
 松田翔太(金沢学院東高・投手)

千葉ロッテ
【1巡目】
 木本幸広(日高中津高・投手)
【2巡目】
 鈴江彬(BCリーグ信濃・投手)
【3巡目】 
 角晃多(東海大相模高・内野手)
【4巡目】
 生山裕人(四国九州IL香川・内野手)
【5巡目】
 西野勇士(新湊高・投手)
【6巡目】
 岡田幸文(全足利クラブ・外野手)
【7巡目】
 吉田真史(太田工高・外野手)
【8巡目】
 田中崇博(八日市南高・投手)

中日
【1巡目】
 加藤聡(大産大・外野手)
【2巡目】
 小林高也(東京弥生クラブ・外野手)

阪神
【1巡目】
 野原祐也(BCリーグ富山・外野手)
【2巡目】
 吉岡興志(常磐大・投手)
【3巡目】
 藤井宏政(加古川北高・内野手)

巨人
【1巡目】
 杉山晃紀(綾部高・投手)
【2巡目】
 尾藤竜一(岐阜城北高卒・投手)
【3巡目】
 山本和作(大経大・内野手)
【4巡目】
 福元淳史(NOMOベースボールクラブ・内野手)