12日(現地時間)、カナダ第3の都市バンクーバー市中心部にあるBCプレースで開会式が行なわれ、第21回バンクーバー冬季五輪が開幕した。冬季五輪としては史上初となる屋内での開会式ではカナダ全土から先住民がそれぞれの民族衣装姿で踊り、選手たちを迎え入れるパフォーマンスで会場を盛り上げた。
 約6万人の観客が見守る中、史上最多の82カ国・地域の選手団がオリンピック発祥の地・ギリシャを先頭にアルファベット順に入場。5大会連続出場のスピードスケート代表・岡崎朋美が旗手を務めた日本選手団は、43番目に姿を見せ、88人の選手・スタッフが笑顔で入場した。最後は200人以上の選手団、開催国カナダが入場すると、会場の盛り上がりは最高潮に達した。

 しかし、その裏では悲劇が起こっていた。開会式当日に行なわれたリュージュの公式練習中にグルジア代表のノダル・クマリタシビリ選手がコーナーでコースから体を投げ飛ばされ、鉄柱に激突。病院に運ばれたが、かえらぬ人となった。開会式ではグルジア選手団は腕に喪章をつけて入場した。

 開会式を前に行なわれたスキージャンプノーマルヒル予選では、葛西紀明(土屋ホーム)、伊東大貴、栃本翔平(ともに雪印)、竹内択(北野建設)が出場。伊東が日本勢トップの4位に入ると、6度目の五輪となるベテラン葛西は全体の2番目の飛距離をマークし、6位で通過した。初の五輪となる栃本、竹内も予選を突破した。

「燃える心と共に」がテーマのバンクーバー五輪。今月28日(現地時間)までの17日間、7競技86種目が行なわれ、熱戦が繰り広げられる。

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