８月11日（水）
◇２回戦
　一二三、８四死球も要所を締める
東海大相模（神奈川）　　　10　＝　０４０２０１１０２
水城（茨城）　　　　　　　　　　５　＝　１０１１００００２
【本塁打】
（東）一二三
　今大会屈指の右腕とプロも注目する一二三慎太（３年）が初回、いきなりピンチを招いた。先頭打者を四球で出すと、次打者には送りバントを決められる。２死後、４番・萩谷直斗（１年）に初球真ん中に入ったストレートをセンターへ運ばれ、初陣の水城に先取点を与えた。しかし、２回表、東海大相模がすかさず反撃する。１死後、二者連続の二塁打で１点を返すと、さらに２死後にもタイムリーが続き、この回一挙４点を奪って逆転に成功した。３回裏、水城は５番・石井雄大（３年）のタイムリーで１点を返すも、４回表、東海大相模は２点を追加。その裏には水城も１点を返す。東海大相模は終盤にも一二三のホームランなどで効率よく得点を重ね、徐々に点差を広げていった。
　最終回、水城が粘りを見せた。２死後、一二三から継投した中島大輔（２年）から２点を返した。なおも２死一、二塁とするも、最後は代打・川又基人（３年）が空振り三振に倒れ、ゲームセット。２投手あわせて10個の四死球を出しながら要所を締め、試合巧者ぶりを発揮した東海大相模が初戦突破を果たした。

◇１回戦
　今大会初の延長サヨナラ勝ち
大分工　　　　　　　　　４　＝　１１００１０１０００
延岡学園（宮崎）　　　５　＝　００１０１１１００１×　（延長10回）

　序盤、大分工打線が延岡学園エースの坂元悠貴（３年）の立ち上がりを攻めた。初回、二者連続で三振に切って取られるも、クリーンアップの怒涛の３連打で１点を先制。さらに２回表には２死二塁から１番･・川哲司（２年）のタイムリーで１点を追加した。
　３回裏、延岡学園は先頭の１番・黒木亮太（３年）がヒットで出塁すると盗塁を決め、３番・押川龍太（３年）の内野ゴロの間に三塁へ進む。そして４番・浜田晃成（２年）がセンター前にタイムリーを放ち、延岡学園が１点を返した。５回には両校ともに１点ずつを入れ、６回表に延岡学園が同点に追いつくと、７回にも１点ずつをあげ、試合は同点のまま､今大会初の延長戦に突入した｡
　10回裏、延岡学園は１死一、三塁から９番・矢野丈裕がスクイズを試みるも、２球連続で失敗し、２ストライクに追い込まれた。大分工のバッテリーはなおもスクイズを警戒し、大きく外した。案の定、矢野はスクイズをしかけるも、バットにボールは当たらず、スリーバント失敗に終わる｡ところが、この外したボールをキャッチャーが後逸し、三塁ランナーが生還。延岡学園が今大会初のサヨナラで２回戦突破を果たした。

　仙台育英、土壇場で逆転勝ち
仙台育英（宮城）　　　６　＝　０００１０２００３
開星（島根）　　　　　　５　＝　１００２００２００

　ドラマは最終回に訪れた。開星２点リードで迎えた９回表、仙台育英はランナーを出せないまま、簡単に２死を取られ、万事休すとなる。しかし、ここから奇跡の逆転劇が始まった。７番・佐々木憲（３年）がヒットでつなぐと、８番・庄子光（３年）は死球で出塁する。打席には８回からリリーフした田中一也（３年）。宮城大会３回戦で脱水症状となり入院した田中。打席もそれ以来となる。外角高めのストレートを思いっきり弾き返した。打球は遊撃手の守備範囲だったが、強めの打球は遊撃手のグラブを弾いた。二塁ランナーが一気にホームへ返り、１点を返す。さらに三瓶もヒットで続き、満塁とする。続く２番・日野聡明（３年）の打球はセンターへのフライに。誰もがこれで終わったかと思った次の瞬間、中堅手のグラブから白球がポトリとこぼれた。２走者が返り、仙台育英が１点を勝ち越す。
　その裏、仙台育英の田中は四死球でランナーを出し、２死一、二塁とピンチを招いた。今大会屈指の好打者１番・糸原健斗（３年）の打球は左中間へ。抜ければサヨナラというこの打球を試合途中、ファーストからレフトに守備変更していた三瓶がスライディングキャッチ。自らが驚くファインプレーで１点差を死守し、仙台育英が逆転勝ちを収めた。


【プロ野球】
◇セ・リーグ
　横浜、15安打の猛攻で連勝（横浜６勝10敗、横浜）
中日　　　６　＝　００２０２０００２
横浜　　　９　＝　００２０４２１０×
勝利投手　小杉（１勝１敗）
敗戦投手　山井（４勝４敗）
本塁打　　（中）堂上剛２号２ラン
　　　　　　 （横）カスティーヨ12号ソロ、13号２ラン、ハーパー11号ソロ

　飯原、２HR５打点の活躍（ヤクルト７勝９敗、神宮）
巨人　　　　　　　　５　＝　０３２００００００
東京ヤクルト　　　７　＝　２０２３００００×
勝利投手　石川（８勝８敗）
敗戦投手　野間口（１勝１敗）
セーブ　　 林昌勇（０勝１敗24Ｓ）
本塁打　　（巨）阿部34号ソロ、35号２ラン
　　　　　　 （ヤ）飯原９号２ラン、10号２ラン

雨天中止
広島　−　阪神

◇パ・リーグ
　和田、ハーラートップの14勝目（ソフトバンク10勝６敗１分、ヤフードーム）
オリックス　　　　　　　　２　＝　０００００００２０
福岡ソフトバンク　　　７　＝　１００３１２００×
勝利投手　和田（14勝５敗）
敗戦投手　近藤（５勝７敗）

　ルーキー中村、プロ初登板初勝利（日本ハム７勝９敗１分、千葉マリン）
北海道日本ハム　　　４　＝　０００２２００００
千葉ロッテ　　　　　　　３　＝　００１０００２００
勝利投手　中村（１勝０敗）
敗戦投手　渡辺俊（８勝５敗）
セーブ　　 武田久（０勝５敗９Ｓ）

雨天中止
東北楽天　−　埼玉西武