転職総合サイト「DODA」では、スポーツを通してビジネスを語る連載コラム「二宮清純のビジネス×アスリート論」を好評連載中。スポーツの観点から取り上げられたエピソードをもとに、ビジネスマンとしての心得や転職活動の方法について、二宮清純が語ります。激しい競争世界で生き抜いてきたアスリートたちから学ぶことは多いはず。二宮清純がこれまでの取材で得た彼らの思考法、成功例をビジネスにあてはめて紹介します!
CHAPTER1.「気に入られる」スキル

 メジャーリーグで活躍したい。大金を稼ぎたい。指導者になって采配を振るいたい――。プロ野球に身を投じる者の将来的な目標は人それぞれである。

 しかし、いずれの道を目指すにしても、まずは1軍でレギュラーの座を掴み、実績を残さなくてはならない。そのためには監督やコーチと強固な信頼関係を築き、試合に使ってもらわなくてはならない。

 ビジネスパーソンの中には「プロ野球選手が羨ましい。上司に気に入られなくても実力があれば地位も給料も上がっていくんだから」と思っている人がいるかもしれないが、そんな選手はほんの一握りである。大多数の選手は監督やコーチの指示をピリピリしながら聞いている。

 実際のところ、首脳陣に嫌われてしまったら、その監督の下では不遇な立場を余儀なくされるのがオチだ。我慢できずに文句でも言おうものなら、すぐに「首脳陣批判」となりペナルティが課される。「トレードに出してくれ」とゴネても、球団の許可がなければFA権を取得しない限り、自由の身にはなれない。それがプロ野球という職場の現実である。

 何事も最初が肝心だ。入団早々、マイナスのレッテルを貼られてしまうと、それを払拭するのに時間がかかってしまう。上司に「気に入られない」よりは「気に入られる」に越したことはない。それも生きていく上では大切なスキルのひとつだ。

 そこで今回は「メガネをかけたキャッチャーは大成しない」とのレッテルを自らの力で剥がし、スワローズで18年間にわたって活躍し、後に監督にもなった古田敦也のサクセスストーリーをテキスト代わりに、目的地への登頂法について学んでみよう。

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