20日、Jリーグ第31節が行われ、名古屋グランパスがアウェーで湘南ベルマーレを1−0で下し、2位の鹿島アントラーズがヴィッセル神戸に0−0で引き分けたため、残り3試合を残しJ1初優勝を決めた。名古屋の優勝でJリーグチャンピオンになったのは7クラブ目。ドラガン・ストイコビッチ監督は就任3年目でクラブの悲願を達成させた。
 玉田がヘッドで決勝点 J参戦18年目で悲願達成(平塚)
湘南ベルマーレ 0−1 名古屋グランパス
【得点】
[名古屋]玉田圭司(66分)

 今季は開幕から好調を維持した名古屋。シーズンオフに補強した田中マルクス闘莉王や金崎夢生がうまくクラブにフィットし、序盤から勝ち点を積み上げた。ワールドカップ中断に入った12節終了時点で7勝4敗1分けの2位、その後は18節で首位の座を奪うと、一度もトップを譲ることなく優勝へひた走った。中断後の成績は13勝3敗2分けで、連敗はなし。夏場からダニルソンが中盤の底で機能をしたことが大きかった。

 今季の名古屋の強さはなんといっても勝ちきる力があったことだ。31試合で21勝をあげており、引き分けもわずかに3。名古屋に次いで勝ち星をあげているG大阪でも16勝に留まっており、引き分けの数はリーグ最小だ。これまで勝負弱いイメージのあった名古屋は、今季、ストイコビッチ監督で「勝つ集団」へとクラブが生まれ変わった。精神的支柱となった闘莉王の加入も、もちろん見逃せない。

 名古屋は天皇杯でもベスト8に残っており、11年ぶりの大会制覇と初の2冠奪取を狙う。これまで産みの苦しみを味わってきたクラブだけに、一度歓喜の味を知った今、ビッグタイトルを連取する可能性は大きい。準々決勝で立ちはだかるのは2位の鹿島だ。リーグ戦では2戦2敗と苦手にしており、最強のライバルを超えれば一気に2冠が見えてくる。

【Jリーグ ディヴィジョン1 第31節】

 残留争いの神戸とドローで4連覇消える(ホームズ)
ヴィッセル神戸 0−0 鹿島アントラーズ

 前半で数的有利となり完勝(ユアスタ)
ベガルタ仙台 1−3 清水エスパルス
【得点】
[仙台]菅井直樹(15分)
[清水]藤本淳吾(29分、45+3分)、大前元紀(89分)

 完封勝ちで2位と勝ち点差なし(埼玉)
浦和レッズ 0−2 ガンバ大阪
【得点】
[G大阪]遠藤保仁(53分)、ルーカス(83分)

 多摩川クラシコは川崎に軍配(味スタ)
FC東京 1−2 川崎フロンターレ
【得点】
[F東京]森重真人(66分)
[川崎F]矢島卓郎(47分)、ジュニーニョ(84分)

 敵地でシュート15本もゴール奪えず(ヤマハ)
ジュビロ磐田 0−0 モンテディオ山形

 ACL圏争いはセレッソが完勝(金鳥スタ)
セレッソ大阪 2−0 横浜F・マリノス
【得点】
[C大阪]オウンゴール(25分)、家長昭博(62分)

 後半怒涛のゴールラッシュで新潟を粉砕(広島ビ)
サンフレッチェ広島 4−0 アルビレックス新潟
【得点】
[広島]高萩洋次郎(61分)、李忠成(65分、68分)、大崎淳矢(87分)

 価値ある勝ち点3で残留へ大きく前進(西京極)
京都サンガ 0−2 大宮アルディージャ
【得点】
[大宮]深谷友基(7分)、李天秀(29分)