ブラジル・リオデジャネイロで開催されている柔道の世界選手権第2日は14日、当地のオリンピックアリーナで男女4階級の決勝までが行われ、女子63キロ級アテネ五輪金メダルの谷本歩実(コマツ)は準決勝でドリューリス・ゴンサレス(キューバ)に惜敗したが、3位決定戦でアンナ・フォンハルニアー(ドイツ)に一本勝ちし、銅メダルを獲得した。
 前回カイロ世界選手権で銀メダルとなり、悲願の金メダルを目指した谷本は、初戦の2回戦から4回戦まですべて1本勝ちをおさめた。準決勝では五輪、世界選手権あわせて10個のメダルを獲得し、57キロ級から階級を上げてきたゴンザレスと対戦。
 相手に有効、効果と先にポイントを奪われる厳しい展開。残り40秒を切り、内またでゴンザレスを畳に転がすが、有効止まり。その後も攻めに行っては返されるなど、相手のパワーの前に苦戦。わずかに及ばず、準決勝敗退となった。

 その後の3位決定戦では、開始早々、鮮やかな袖つり込み腰で1本勝ちしたが「今日の試合を振り返ると、課題もたくさんあったが、今までやってきた自分の強い思いがあったので、最後、3位決定戦で相手を投げたときもすごく悔しかった。世界チャンピンになりたかった」と涙を見せた。

 男子90キロ級で連覇を狙った前回金メダルの泉浩(旭化成)は3回戦でペルシン(ロシア)に優勢負けし、敗退。同81キロ級の塘内将彦(同)は、3回戦まで勝ち上がったものの、アジエフ(アゼルバイジャン)に惜敗し、悲願のメダル獲得はならなかった。

 世界選手権初出場の同70キロ級の岡明日香(コマツ)は初戦の2回戦でラウジー(米国)と対戦し、優勢負け。敗者復活戦のチャンスが回ってきたものの、2回戦でスカピン(イタリア)に開始わずか18秒、大外刈りで敗れた。試合終了後は「練習してきたことがまったく出せなかった」と悔し涙を見せた。