1日、楽天ジャパンオープン2012の本選が東京・有明でスタートし、夜にはウェルカムレセプションが都内で開催された。式典には日本テニス協会・畔柳信雄会長、楽天・三木谷浩史代表取締役会長兼社長が出席。ロンドン五輪男子シングルス金メダルのアンディ・マリー(英国、世界ランク3位)や五輪で5位に入賞した錦織圭(同17位)ら、大会に出場するシード選手6名も登場し、錦織とマリーがそれぞれ意気込みを語った。
 また、錦織とロンドンパラリンピックの車いすテニス男子シングルスで連覇を達成した国枝慎吾の表彰セレモニーも行われた。
(写真:シード選手たち。錦織<中央左>とマリーの対決はあるのか)
 世界のトッププレーヤーが日本に集結し、熱戦を繰り広げる。ジャパンオープンはATPツアーとなって今回でちょうど40回目の開催。歴代の優勝者は錚々たる顔ぶれだ。ジョン・マッケンロー(1988年)、ピート・サンプラス(93、94、96年)、近年はロジャー・フェデラー(06年)やラファエル・ナダル(10年)が名を連ねている。

 今年の大会にもスター選手が出場する。その代表が第1シードのマリーだ。五輪後は、9月に行われた全米オープンで悲願のグランドスラムのタイトルを手にした。「ベストを尽くして素晴らしいパフォーマンスを披露したい」と語ったマリーは前回大会のチャンピオン。今回は史上3人目の連覇に挑む。

 迎え撃つのは日本のエース・錦織だ。三木谷会長が「昨年以上に活躍している」というとおり、今年の錦織は世界の舞台で輝いている。全豪オープンで4大大会では松岡修造以来(95年全英)、17年ぶりにベスト8進出。全英オープンでも、日本人で17年ぶりに3回戦へ進んだ。そして、前述の五輪では、日本人選手として88年ぶりに勝利した勢いに乗り、ベスト8入りを果たした。
(写真:同大会がATPツアーとなってから初の日本人王者を狙う)

「この大会は僕にとってスペシャルな意義のある大会。明日から試合が始まるが、ぜひ優勝を狙いたい。今年は多くのトッププレーヤーが出場し、タフな大会になっているが、自分のベストプレーをしていい結果を残したい」
 錦織はホスト国代表選手として自信に満ちた表情でこうスピーチした。初戦は2日、添田豪(世界ランク55位)との日本人対決。決勝まで勝ち進めば、マリーと対戦する可能性もある。世界を沸かした22歳が、今度は日本のファンを魅了する。


<主なシード選手 1回戦 対戦カード>

アンディ・マリー(3位) × ガエル・モンフィルス(44位)
ヤンコ・ティプサレビッチ(9位) × ジル・シモン(18位)
ミロシュ・ラオニッチ(15位) × ラデク・ステパネク(38位)
ニコラス・アルマグロ(12位) × 伊藤竜馬(66位)
フアン・モナコ(10位) × グリゴル・ディミトロフ(60位)
錦織圭(17位) × 添田豪(55位)

※()内の順位は世界ランキング