『2007ガリバーオールスターゲーム』第2戦は、雨が降りしきる中、フルキャストスタジアム宮城で開催された。中盤まで投手戦となった前日とは裏腹に、この試合は序盤から壮絶な打撃戦が繰り広げられた。全パが山崎武司(楽天)の2ランで先制すると、すぐに全セが阿部慎之助(巨人)の3ランで逆転。両チームともに次々とヒットを量産するも、効率よく加点した全セが8回途中までに11得点を叩き出し、結局降雨コールドゲームとなって11−5で全セが連勝した。
 楽天・田中、2回7安打6失点で負け投手に(フルキャスト)
全セ   11 = 06200012×
全パ   5 = 2001020   (降雨コールド)
勝利投手 高橋尚
敗戦投手 田中
本塁打  (セ)阿部3ラン、新井ソロ、ラミレス2ラン
(パ)山崎武2ラン

 全パの先発を任せられた注目のルーキー・田中将大(楽天)は初回、青木宣親(ヤクルト)、仁志敏久(横浜)、小笠原道大(巨人)を全て外野フライに打ち取り、三者凡退にきってとる無難な立ち上がりを見せた。

 前日、わずかヒット1本と全セに完敗を喫した全パ。汚名返上とばかりに、1回裏からエンジン全開。1死から中島裕之(西武)が2塁打を放つと、この試合4番に座った山崎武司(楽天)がペナントレースの好調さそのままに、レフトスタンドへの先制2ランを放った。

 チームメイトの主砲から援護をもらった田中だったが、2回表、全セの打者につかまってしまう。ウッズ(中日)、栗原健太(広島)にヒットを打たれると、阿部慎之助(巨人)にはストレートをライトへもっていかれ、逆転を許した。この後も田中、嶋基宏(楽天)のルーキーバッテリーは全セの強打者から痛打され、結局この回だけで6点を奪われた。

 全パは3回表、2番手に杉内俊哉(ソフトバンク)をマウンドに送ったが、2死無走者から谷にヒットを打たれると森野には四球を与えてしまう。そして、続く井端、青木に連続タイムリーを浴び、2点を献上した。

 追い上げを見せたい全パだが、2、3回は三者凡退に終わる。しかし、4回に中田賢一(中日)から1点、6回にも内海哲也(巨人)から2点を奪い、3点差に詰め寄る。

 全セも負けてはいない。7回には新井貴浩(広島)が加藤大輔(オリックス)からソロホームランを放ち、リードを広げる。8回にもラミレスの2試合連続のホームランで全セが2点を追加したところで、雨脚が強くなったために試合は中断。結局、そのまま降雨コールドゲームとなり、全セが2連勝した。

 MVPは逆転の3ランを放った阿部が獲得した。