17日、韓国・仁川で行なわれているアジア競技大会の男子サッカーのグループリーグ第2節が行われ、D組のU−21日本代表がU−23イラク代表に1−3で敗れた。日本は前半12分、MFフマーム・タリク・ナウーシュに先制弾を決められたが、36分にMF中島翔哉の得点で追いつき、タイスコアで試合を折り返した。しかし後半3分、DFアリ・アドナンに勝ち越し弾を奪われると、27分にもアドナンに直接FKを沈められた。日本は決定機をつくりだしたものの、シュートの精度を欠いて後半は無得点に終わった。連勝のイラクが勝ち点6でグループ首位に立ったことで、当該チーム同士の対戦成績が優先されるため、日本の首位通過の可能性は消滅。日本は2位通過をかけて、21日にU−23ネパール代表と対戦する。

 再三の決定生かせず(高陽)
U−21日本代表 1−3 U−23イラク代表
【得点】
[日本] 中島翔哉(36分) 
[イ] フマーム・タリク・ナウーシュ(12分)、アリ・アドナン(48分、72分)
 因縁の相手に力負けした。U−21日本代表は同年代のイラクと過去に2戦2敗。1度目は「AFC U−19選手権」の準々決勝で敗れ、「FIFA U−20W杯」への出場権を逃した。2度目は今年1月、「AFC U−22選手権」の準々決勝で対戦し、日本を下したイラクがそのまま優勝を果たした。今回はそのリベンジを果たす絶好の機会だった。しかし、3人のオーバーエイジ(23歳以上の選手)を起用してきた相手に日本は主導権を握ることができなかった。守りでセカンドボールをことごとく拾われ、不用意にファールでFKを与えてしまう場面も多く見受けられた。攻撃では縦へのパスを寸断されることが多く、いまいちリズムに乗りきれなかった。その中で決定機をつくりだせても、GKとの1対1の場面を決めきれないなど、決定力不足を露呈。90分間、攻守の歯車が噛み合うことはなかった。中3日で迎えるネパール戦までに、いかに攻守両面を建て直せるか。それができなければグループリーグ敗退もあり得る。リオデジャネイロ五輪に向け、アジアの舞台で簡単に負けるわけにはいかない。