8日、プロバスケットボールリーグのbjリーグは、米テキサス州で不動産、レストラン、自動車事業を展開するパロ・ヴェルデホールディングス社(PVH社)と今季から3シーズンで総額4億5000万円のスポンサー契約を結び、米国に「bjインターナショナル」という拠点を設立することを発表した。
(写真:左からNBAニューヨーク・ニックスの元ACランダ氏、河内bjリーグコミッショナー、PVH社代表取締役ビンス氏、オールプロ・サマーバスケットボールキャンプのコーチであるリンダ氏)

 3年目を迎えたbjリーグが世界へ向けて一歩踏み出した。

 PVH社と結んだ4億5000万という契約額は「(これまでのスポンサー契約の)約3倍」(河内敏光bjリーグコミッショナー)。例年、新規参入で球団が増加しているbjリーグにとっては大きな収入源となる。
 居住地の米オースティン市と大分市が姉妹都市だったこともあり、bjリーグの大分ヒートデビルズに今季から資本参加しているPVH社の代表取締役ビンス・ロール氏は「現在、日本でバスケットがそこまで広まっていないことはわかっている。しかし、bjリーグが開幕した3年前に比べて、非常に大きな成長が見られる。今後の10年、20年でbjリーグは米国のリーグのように素晴らしいものになると確信している。私は投資して日本のバスケット文化を草の根から育てたい」と語った。
 PVH社には、スポンサー契約の見返りとして、bjリーグの試合会場などにおけるレストランやコーヒーショップの優先出店権が与えられる。

 また、ビンス氏の助力で米テキサス州に拠点を置く「bjインターナショナル」が設立された。テキサス州には、昨季のNBA王者であるサンアントニオ・スパーズをはじめ、NBA3球団が集結している。「bjインターナショナル」は同地で選手、コーチ、レフェリーの人材発掘やサマーキャンプへの参加、地元チームとの交流戦による日本人選手の育成などを行い、米国進出の足がかりとする。

(写真:bjリーグへのサポートを明言するビンス氏) ビンス氏は「私はNBAと非常に友好的な関係を保っている。bjリーグに選手を連れてくるという手助けができるだろう」と話し、NBAニューヨーク・ニックスの元アシスタントコーチで「bjインターナショナル」をサポートするハワイ・ランダ氏は「私はクリニックで世界中を回っているが、日本には良質なコーチが必要だと思う。米国から優秀なコーチを招いて、日本人コーチを育てなければならない」と語った。

 05年に産声をあげたbjリーグは、1年目は約26万人、昨季は約42万人と観客動員数を順調に伸ばしている。3年目の今季は約70万人の動員を目指している。
 bjリーグの木村育生代表取締役会長は「最近はたくさんのお客様に入場して頂き、リーグが非常に盛り上がっている。そうやってbjリーグの将来が明るいと実感している時に、このように海外から素晴らしい話を頂くことができた。垣根を越えたbjリーグ、アジアの中での日本のプロバスケットを確立して、ゆくゆくは欧州や米国のチームと対戦できるようなリーグになっていきたい」とリーグの将来を力強く語った。


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