今週末、来年から使用予定の山に囲まれた青梅市内の大学グラウンドで、土曜日8人、日曜日7人の2グループに分かれ、西武ライオンズグラウンドキーパーの方3人の指示のもと、グラウンド整備を行いました。
(写真:山に囲まれた広いグラウンド)
 日曜グループの私は、前日に土曜グループ責任者に電話をしました。
「今日はどんなことをやったの?」
「ひたすらグラウンドに土入れて、ローラー引いて、石拾って、って感じかな」
「9時から何時まで?」
「日が暮れるまで。あのねぇ、練習よりきついよ」
「そうなんだ……」
 大塚監督が以前「雑草が腰のあたりまで生えていた」と言っていたのを思い出し、どのような作業が待っているのかを考えるだけで気持ちが沈みました。

 日曜日、まず私たちが取りかかった作業は、トラクターのような乗り物でファウルグランドから削るようにして集めた大量の砂を、100円ショップで売られているような横30センチ、縦20センチほどの水切りカゴでふるいにかける作業でした。直径1メートル、高さ1メートルほどの砂山を、スコップで砂をすくい、ふるいにかけ、大きな石を取り除きます。これが思ったより重労働でした。スコップ係は何度も繰り返す上下運動で腰が痛くなり、ふるい係は早くふるわないとスコップの速さに追いつけないため必死にふるいにかけるので、はじめはギャーギャー騒ぎながら作業をしていましたが、3山目にもなると、うめき声しか聞こえません。私は見事にふるい係になり、顔が砂まみれの状態で作業をする羽目になりました。さすがに上腕二頭筋が限界になり2山目終了時点でギブアップ。崩れた砂山をスコップがすくいやすいように砂を盛り直す係に交代しました。

 お昼休みの後は、各ベースのまわりに広く撒かれた黒土の塊をアメリカンレーキで潰しながら広げるという途方にくれる作業です。その作業を3時間ほど行った後、土が足りないということでさらに砂をふるいにかける作業を日が暮れるまで行いました。グラウンドキーパーの方から「お疲れ様」の声がかかったときは、明かりのないグラウンドは真っ暗でした。

 今回整備したのは、来年から使用予定のグラウンドです。2日間の整備で、石だらけの荒れたグラウンドは細かい砂が敷き詰められ、マウンドもでき、立派な野球場になりました。
 グラウンドキーパーの方々が「せっかく使えるようになったんだから、少しでもいい球場にしたいね」と言い、休日返上で整備をしてくれたことや、グラウンド使用にこぎつけるまで東奔西走してくれた監督に感謝しなければと、チーム全員が肌で感じた2日間でした。


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広瀬明佳(ひろせ・さやか)
福島県郡山市出身。母がソフトボール、兄が野球をやっていたことから中学・高校時代ソフトボール部に所属。大学時代軟式野球サークル。前職での仕事をきっかけに初めて硬式野球の道へ。現在、埼玉県内の硬式野球クラブチームに所属。チームの紅一点として奮闘中!

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