来季、J2は19のクラブに増加する。ローカルクラブが多いため、どこも苦しい経営を余儀なくされている。
 大分も大リストラに乗り出そうとしている。クラブの顔であり代表経験のある金崎夢生、西川周作、森重真人らは移籍必至。事実上、チームは解体されることになる。
 しかし、人件費を削減するだけで経営が改善されるとは思えない。この際、J2全体の運営のあり方を見直したらどうか。

 たとえば、である。J2を東西の2地区に分けるのはどうだろう。これでかなり移動費を節減することができるはずだ。

 というのも先述したようにJ2はローカルクラブが多いため、J1のクラブ以上に移動費がかかる。たとえば愛媛から甲府に行くには一旦羽田空港まで飛び、そこからモノレールや電車を乗り継いで行かなければならない。合計で6時間もかかる。
 米メジャーリーグの下部組織である3Aは同地区での試合を多くし、他地区との試合を少なくしている。加えてビジターゲームはまとめて行う。こうやって移動費を節減しているのだ。

 Jリーグは「身の丈の合った経営」をうたい文句にしているが、J2にはJ2なりの「身の丈」があるはずだ。

<この原稿は「フィナンシャルジャパン」2010年2月号に掲載されました>
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