アスリートにとって欠かせない「水」と「酸素」。スポーツ時の酸素摂取は通常の5〜10倍の量が必要というデータがある。運動能力を高めるためには最大酸素摂取量を引き上げ、酸素を身体の隅々まで供給することが大切だ。
 カナダの天然水に酸素を充填させた日本食研の「酸素プラス」を自転車プロロードレーサーの土井雪広選手に試してもらって約4カ月。土井選手のその後を追った。

 日本一へチームを牽引

 今季、土井は9年ぶりに日本に活動の拠点を移し、元F1レーサーの片山右京が監督を務めるTeam UKYOに移籍した。
「サッカーでいえば(イタリアの)セリエAから(日本の)JFLのクラブに入ったような感覚ですね。競技レベルも、自転車を取り巻く環境も違う。その中で自分の実力も最大限に出し切れていない。個人的には不本意なシーズンになっています」

 それでも本場の欧州で鍛え上げた脚は伊達ではない。今季のJプロツアーでは第5戦のツールド熊野(5月30日)で優勝。6月23日の全日本選手権ロードレース(大分)では連覇は逃したものの、今年のツール・ド・フランスにも出場した新城幸也と熾烈なデッドヒートを繰り広げた。Jプロツアーの個人ランキングではチームメイトのホセ・ビセンテに次いで2位となり、Team UKYOはシリーズチャンピオンに輝いた。

「最初は正直、プロとして話にならないレベルでしたが、確実に強くなっています。ワンステップはクリアしたと言っていいでしょう」
 欧州で培ってきたものを練習から身をもってチーム内に伝えてきた。創設2年目のチームが日本の頂点に立ち、より高い次元に挑む足がかりができつつある。
 
 「毎日3本は飲んだ」

 久々に日本を舞台に転戦した土井にとって、最も大変だったのは夏の猛暑だった。
「ヨーロッパとは全然、暑さの質が違いました。日本は蒸し暑くて、外に出ただけで体力を奪われる。避暑で北海道に行こうかと思ったくらいです(笑)」

 体の水分は汗でどんどん失われる。自然と手を伸ばしたのが「酸素プラス」のボトルだった。「毎日3本以上は飲みましたね。たくさん飲んだおかげか肌がきれいになったんですよ」と笑顔をみせる。暑いからといってトレーニングを休むわけにはいかない土井にとって、「酸素プラス」は必須アイテムになったようだ。

「酸素が入っているから、疲労回復の面でも効果があったんじゃないかと思います。この水を飲みながらトレーニングしていて、心拍数が上がった状態でのパワーメーターのデータが良くなったこともあったんです。もちろん体のコンディションとかいろいろな要因も重なったのでしょうが、自分の中ではプラスになっていると感じますね」

 そして、飲み続けてみて意外な“効果”も発見した。
「僕はお酒が好きなので、レース後の打ち上げなどでは結構、飲んで盛り上がるんです。でも、この水を一緒に飲んでいると不思議と悪酔いしませんでした。二日酔い防止にも役立つんじゃないでしょうか(笑)」

 もう一度、欧州で走る!

 今季、どのレースに参加しても、日本のサイクリングファンからは欧州帰りの土井に大きな声援が送られた。と同時に「またヨーロッパで走る姿が見たい」との声もたくさん耳にした。
「僕も思いは一緒です。できることならヨーロッパでもう一度、勝負したい。ただ、現実は一筋縄ではいかない面もありますね」

 土井によれば近年、世界的なプロレーサーの価値は国際自転車競技連合 (UCI)のレースによるポイントで評価される傾向が強くなってきた。欧州でアシスト役として、一定のポジションを得ていた土井が日本に戻らざるを得なくなった要因のひとつには、UCIポイントでのアピールができなかった点がある。ただ、チームスポーツであるロードレースにおいて、エースをサポートする役割は欠かせない。チームに貢献しつつ、自身もポイントを稼ぐ。土井のような選手には難しい時代がやってきている。

 しかも、ロードレースでは世界に後れをとっている日本では、UCIのポイントを得られる大会が少ない。土井は「Jプロツアーでいくら勝っても、ほとんどのレースでUCIポイントはつきません。しかも賞金は1位でも数万円レベル。これではなかなかプロとしてレベルアップできないですよね」と国内の現状を明かす。

 それでも欧州復帰を諦めるわけにはいかない。日本に戻ってきて、再び世界を舞台に走りたいとの思いは一層、強くなった。この9月には30歳を迎え、「年齢的にも1、2年が勝負」と本人は考えている。チームでの活動を続けながら、さまざまなルートを通じて本場で戦う可能性を探っているところだ。

 11月は10日にツール・ド・おきなわに参戦する。このレースはUCIアジアツアーの中に組み込まれており、成績を残せばポイントも得られる。
「10年ぶりの参加で、その時は完走できなかったんです。いいレースができるといいですね」
 さらなる高みへ懸命にペダルを踏む土井の体に、これからも「酸素プラス」は水と酸素を供給し続ける。

>>土井雪広「日本のチームで再び欧州へ」はこちら(2013年7月更新)

<土井雪広(どい・ゆきひろ)プロフィール>
 1983年9月18日、山形県出身。アルペンスキーのトレーニングで小学時代に自転車をはじめ、山形電波工高では2年時にジュニアの日本チャンピオンに。法政大2年時に学生の日本チャンピオンとなり、プロ転向。05年から欧州に活躍の舞台を移す。08年にはブリクシア・ツアー第1ステージb(チームタイムトライアル)で勝利。10年にはツアー・オブ・ターキーで総合6位に入ると、翌11年のブエルタ・ア・エスパーニャに日本人として初出場、完走を果たす。12年は全日本選手権ロードレースで優勝。ブエルタ・ア・エスパーニャにも2年連続で参戦する。今季からTeam UKYOに所属。久々に国内で活動している。
>>Team UKYOオフィシャルサイト
>>土井雪広オフィシャルブログ


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(石田洋之)
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