31日、2008北京五輪バレーボール世界最終予選(男子)が東京体育館で開幕する。2大会連続での出場を決めた女子に続き、男子は1992年バルセロナ五輪以来、4大会ぶりの五輪切符獲得を目指す。
 全日本男子が北京への道を切り開くには、女子以上に厳しい条件となっている。今回のアジア大陸予選を兼ねた最終予選で1位、あるいはアジア圏出場5カ国(日本、豪州、韓国、イラン、タイ)で最上位の2カ国のみが出場権を与えられる。

 FIVB世界ランキングでは、参加8カ国のうちアルゼンチン(6位)、イタリア(10位)、豪州(11位)に次ぐ4番目の日本(12位)。やはり最重要ポイントとなるのがイタリア戦と豪州戦となりそうだ。

 初戦でいきなり激突するのがイタリアだ。イタリアといえば、データバレーを駆使した世界強豪のイメージが強い。1990年代は世界ランキング1位に君臨し、世界バレーで3連覇を果たすなど、まさに世界王者だった。しかし、近年では新旧交代がかみ合わず、かつてのチームの勢いは影を潜めている。

 このイタリアに日本は決して負けてはいない。昨年6月に行なわれたワールドリーグでは当時ランキング2位の同国をフルセットの末に破っている。これは2001年以来、実に6年ぶりの快挙だった。

 今大会もベテラン勢が主力のイタリア。得点源は30歳、キャプテンのアルベルト・チゾーラと29歳のアレッサンドロ・フェイ。サーブ、スパイクの威力は健在だが、持久戦となれば粘りが身上の日本に分がある。初戦を白星で飾り、その後の弾みにしたいところだ。

 一方、アジア最上位を狙うためには絶対に倒さなければならない相手、豪州は平均199センチと今大会No.1の高さを誇る。欧州勢にも全くひけをとらない強烈なサーブとスパイク、さらには高さをいかしたブロックとバランスの取れたチームだ。
 日本は昨年、この強敵に2連敗を喫している。11月のW杯では日本のスパイクが次々と高いブロックに跳ね返され、エースのダニエル・ハワード不在の同国に0−3と完敗した。

 イタリアと豪州戦に共通して言えるのは、サーブレシーブが勝敗のカギを握るという点だ。高さとパワーのあるサーブを、どれだけAカット(ネット際にきれいに上げるレシーブ)で返すことができるか。その確率が高くなればなるほど、日本得意のコンビバレーが展開できる。だが、Bカット(ネットから離れた部分に上げるレシーブ)で2段トスになれば、それこそブロックの餌食となることは間違いない。

 その他も、永遠のライバル・韓国をはじめ、絶対に負けられない試合ばかりだ。豪州と勝敗で並んだ場合を考えれば、得点率を少しでも高めたいところ。そのためにも、他国との試合内容も重要となる。

 全日本を率いて約4年、植田辰哉監督は五輪出場を最大の使命とし、全身全霊をかけてチームを作り上げてきた。今回、五輪の切符を獲得すれば、自らがキャプテンとして出場したバルセロナ以来となる。
 かつて“お家芸”とさえ言われていた全日本バレー。果たして復活の時を迎えられるのか。植田ジャパン、最後の挑戦がいよいよ始まる。

 〜北京五輪世界最終予選(兼アジア予選)〜
5月31日(土) vs.イタリア(18時〜)
6月 1日(日) vs.イラン(18時〜)

   3日(火) vs.韓国(18時半〜)
   4日(水) vs.タイ(18時半〜)

   6日(金) vs.豪州(18時半〜)
   7日(土) vs.アルゼンチン(18時〜)
   8日(日) vs.アルジェリア(18時〜)


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