6月30日(月)

◇決勝
 トーレス値千金弾(オーストリア・ウイーン)
ドイツ 0−1 スペイン
【得点】
[ス] フェルナンド・トーレス(33分)
 30日、EURO2008の決勝がウイーンで行われ、スペインがドイツを下し、1964年以来44年ぶり2度目の欧州王者に輝いた。

 序盤はドイツが積極的な立ち上がりをみせた。前線からのプレスでスペインを苦しめる。押され気味だったスペインは、トーレスのポストプレーにチャンスを見いだす。22分にセルヒオ・ラモスのクロスをトーレスが頭で合わせてポストを直撃。初めてドイツ守備陣を慌てさせる。そして33分、先制したのはスペイン。トーレスがシャビのスルーパスに反応し、DFを振り切ってゴールをあげた。

 勢いが出てきたスペインは、後半に入るとパスがつながり始める。53分、トーレスの折り返しからシャビがシュートを放つが、ドイツGKイェンス・レーマンの好セーブに阻まれる。その1分後にもシャビのパスにトーレスが抜け出すなど、得点を予感させるプレーが続く。さらに、67分にはセルヒオ・ラモスがFKをフリーで合わせるが、またもGKの好セーブに合った。

 スペインは追加点こそ奪えなかったが、この日のドイツには1点のリードで充分だった。スペインの華麗なパスサッカーの前に、ドイツの武器であるサイド攻撃は影を潜め、得意のセットプレーも精度を欠いた。これまでの好調が嘘のようにアタッカー陣は沈黙。12年ぶりの欧州制覇はならなかった。