12日、北京五輪前哨戦である女子バレーボールワールドグランプリ決勝リーグが横浜アリーナで行なわれ、日本はアテネ五輪で金メダルを獲得した中国と対戦。第2セットこそ接戦をモノにした日本だったが、中国の高さとパワーを最後まで崩すことができず。今大会は予選ラウンドを含めて3連敗を喫した。
(写真:第2セット、軽快にスパイクを決めたWS栗原)

中国 3−1 日本
(25−17、28−30、25−15、25−21)
 第1セット、中国は183センチの長身セッターのヒョウ・コンが高さとスピードのあるトスワークでアタッカー陣を自在に操り、次々と得点を重ねていった。また、中国は守備でも俊敏な動きを見せ、日本のスパイクを粘り強く拾い、簡単には得点を許さなかった。

 一方、日本は序盤に中国のブロックにつかまると、高さを意識しすぎるあまり、スパイクがラインを割るケースが増えていった。終盤には4連続得点を奪う粘りを見せるも、結局このセットは7点もの差をつけられて落とした。

 しかし第2セット、日本は第1セットの単調な攻撃から一転、コンビネーションを絡めた多彩な攻撃を展開。WS栗原恵、WS木村沙織がサイド、バックからスパイクを次々と決め、中盤まで日本がリードを奪った。

 中国も絶好調のMBチョウ・ヌイヌイの速攻などで6連続得点の猛追を見せ、15−13と逆転する。日本もすぐさま追いつき、ここから激しいサイドアウトの奪い合いが続いた。終盤になっても両者ともに一歩も譲らず、タイブレークにもつれこんだ。
 この大接戦を制したのは日本だった。28−28からWS木村、MB荒木絵里香が連続で決め、セットカウント1−1と試合を振り出しに戻した。

 ところが第3セット以降、再び中国の高い壁が日本の前に立ちはだかった。センター線が機能しない日本は、栗原、木村とサイドに頼るものの、そのサイドさえもブロックで封じられた。

 逆に日本は、最後まで中国の高さとパワーを兼ね備えた攻撃を封じることができず、第3、4セットを連取された。
 予選ラウンドでの連敗に続いて、またも中国に力の差を見せつけられた柳本ジャパン。1カ月を切った北京五輪までに修正すべき課題を多くつきつけられた試合となった。

 明日の最終戦では、王者ブラジルとの対戦が控えている。日本らしいバレーを存分に発揮し、北京への弾みとしたいところだ。