10月24日(金)
 プロ野球セ・リーグのクライマックスシリーズ第2ステージは24日、第3戦が行われ、5−5で引き分けた。クライマックスシリーズでは勝敗が並んだ際には、レギュラーシーズンの上位が勝利チームとなる。そのため、巨人は24日の第4戦に勝利すれば、日本シリーズ進出が決定する。

◇セ・リーグ第2ステージ(第3戦)
 巨人、7投手の継投で勝ち越し点与えず(巨人2勝1敗1分、東京ドーム)
中日    5 = 000300011 000
巨人    5 = 001004000 000 (延長12回引き分け)
本塁打   (中)和田1号2ラン、ウッズ2号ソロ
       (巨)鶴岡1号ソロ、李2号3ラン
 巨人にとっては勝ちに等しい引き分けだ。土壇場で追いつかれたものの、勝ち越し点は与えなかった。4時間42分の熱戦の末、6年ぶりの日本シリーズに王手がかかった。

 先制したのは巨人。3回、8番・鶴岡一成がセンターバックスクリーンへソロアーチを叩き込む。阿部慎之助の代役としてマスクを被る伏兵の一打で1点を先行した。
 
 しかし、レギュラーシーズンで対中日0勝5敗の内海哲也がつかまる。4回、1死1塁から和田一浩が放った打球はライトスタンドへ。逆転2ランで中日が試合をひっくり返す。さらに2死後、荒木雅博、谷繁元信の連続2塁打が飛び出し、3−1とリードを広げた。

 一方、中日先発の川上憲伸は鶴岡の一発以外は危なげない投球。中日が主導権を握った形で試合は後半戦へ突入する。ところが6回、川上は連打で無死2、3塁のピンチを招くと、脇谷亮太に不運な内野安打を打たれ、1点を返される。なおも無死2、3塁と、一打逆転のピンチで迎えるは小笠原道大、ラミレス、李のクリーンアップ。川上は小笠原を内野ゴロ、ラミレスを内野フライに打ち取ったものの、李に投じたフォークボールが落ちなかった。鋭くはじき返された打球は左中間スタンドへ飛び込む。5−3。巨人が再びリードを奪う。
 
 7回から巨人は越智大祐、豊田清、クルーンとつなぎ、逃げ切りを図る。しかし、中日は8回、ウッズが弾丸ライナーをライトスタンドに突き刺さし、1点差に迫った。そして最終回、先頭の中村紀洋がクルーンに死球を受け、出塁する。ここで原辰徳監督は大胆な投手起用をみせた。守護神クルーンを諦め、サウスポーの山口鉄也へのスイッチ。だが、この継投は裏目に出た。山口は谷繁にライトの頭上を越える同点タイムリーを浴び、試合は延長戦へもつれ込んだ。

 早く勝ち越し点のほしい中日は延長に入っても、すべての回で塁上をにぎわせる。ところが、11回の2死1、3塁、12回の2死2塁のチャンスであと1本が出ない。一方の巨人の攻撃も3イニングで走者を1人出したのみ。両軍とも最後は決め手を欠き、規定の延長12回を終了した。

 巨人が一気にケリをつけるのか、それとも中日が踏みとどまるのか。第4戦は巨人・高橋尚成、中日はチェンの先発が予想されている。