福岡ソフトバンクホークスの新入団選手発表が7日、福岡市内で行われ、6巡目指名を受けた福岡レッドワーブラーズのキム・ムヨン投手も会見に臨んだ。真新しいソフトバンクのユニホームに身を包んだキムは「持ち味はストレートです。期待していてください」と活躍を誓った。

(写真:「1年間フル回転する」と力強く宣言したキム)
 空いている背番号から選んだのは「61」番。キムはこの「61」にこだわりがある。ひとつは韓国初のメジャーリーガー朴賛浩の背番号であること。小学校5年生の時、サイン会で朴に会った。「体がかっちりしていてビックリした」。それが野球選手に憧れるきっかけとなった。さらには福岡の深谷亮司コーチのアドバイスで、「“6巡目”から“1番”を目指す」との意味も込めた。

「韓国から最初(日本に)来たときは言葉の違い、文化の壁で苦労した。でも野球は一緒。支えてくれた人たちのおかげで頑張ってこれた」
 日本でのプレーを希望して山口・早鞆高に進学して8年。速球を武器に大学時代はドラフト候補との声も上がったが、故障で棒に振った。再チャレンジの場としてやってきたアイランドリーグでは、クローザーに指名され、リーグ2位の12セーブ。ソフトバンクも馬原孝浩のような将来の守護神として期待している。「1年目から開幕1軍を目指す」。11月に23歳になった右腕は言い切った。

 秋山幸二監督はルーキーたちに「練習することに遠慮しないでほしい」とエールを送った。「1年365日、1日24時間は平等。いかに使うかは自分次第」。その言葉を聴いたキムも「まだ体が小さい。もっと大きくしたい」とさらなる強化を約束した。年末は故郷の韓国・釜山に里帰りし、年始からの新人合同自主トレに備える。

 実は背番号61にはもうひとつの意味が含まれている。アイランドリーグ時代の背番号19をひっくり返したのだ。まさにアイランドリーグで好転した野球人生。「座右の銘は?」との質問には「不可能はない(韓国語ではプルガンヌンウンオッタ)」と答えた。回り道しても諦めず、ようやく叶えた夢。不可能を可能にした男が福岡の地で更に大きくはばたく。
(写真:全員でジャンプして飛躍を誓う新入団選手たち)


<元徳島・加藤もブルペン捕手に>

 福岡ソフトバンクは徳島インディゴソックスを今季限りで退団した加藤光成捕手をブルペン捕手として採用すると発表した。加藤は2006年に徳島に入団。今季は70試合に出場して、打率.232、14打点の成績を残した。ソフトバンクでは元高知の岸健太郎投手も今季より打撃投手としてチームを支えている。


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