2008年中央競馬のフィナーレを飾る第53回有馬記念(G1・芝2500m)が28日、中山競馬場で開催される。ファン投票1位の天皇賞馬ウォッカこそ出走を見送ったが、ライバルのダイワスカーレット、昨年の覇者マツリダゴッホをはじめG1馬8頭が出走し、オールスターレースを盛り上げる。出走馬14頭の中から当サイト「INSIDE格闘技」のコーナーでもおなじみのスポーツジャーナリスト近藤隆夫氏はダイワスカーレットを本命に指名した。
 史上稀にみる豪華メンバーとなった昨年の有馬記念は、9番人気のマツリダゴッホと5番人気のダイワスカーレットで決まり波瀾の結果となった。今年のレースにもこの両馬は出走、今回は2頭とも人気を集める存在になりそうだ。

 他にもこのレースが引退レースとなる武豊騎乗のG1・4勝馬メイショウサムソン、人気薄でジャパンカップを制した上がり馬スクリーンヒーロー、徐々に調子を上げてきている元女王カワカミプリンセスなど主役級の役者が揃い、今年も混戦の様相を呈している。

 数十年に一度の名勝負といわれた秋の天皇賞で2着に入ったダイワスカーレットが37年ぶりに牝馬として有馬記念を制するのか。外枠不利と言われる有馬記念だが、前目につけられる脚のある馬、心配はいらないだろう。秋2戦は凡走も素質はピカイチのアルナスラインにも注目したい。鞍上のオリビエ・ペリエ(フランス)は有馬記念3勝、名手の腕に期待したい。ここは人気も落ちるだけに馬券的に妙味十分だ。

 中山コース大得意のマツリダゴッホが史上5頭目の連覇を果たすのか。はたまたオグリキャップ、ディープインパクトと名馬のラストランをエスコートしてきた武豊がメイショウサムソンの花道を飾るのか――。年末の風物詩とも言えるビッグレースはみどころ充分の一戦となりそうだ。

(大山暁生)

☆近藤隆夫・大予想☆

 ダイワスカーレットの本命は譲れない。11戦して7勝2着4回と連体率100%と安定感も抜群、脚質的に中山2500mのコースも合う。ジャパンカップをスキップしここに照準を絞ったことも大きいだろう。

 相手にはコスモバルクを推す。人気はないだろうが、内枠を利して先行し、じっと我慢できれば抜け出しもあり得る。中山での実績も十分だ。中央競馬のG1出走18回目、それだけでも敬意を表したい。

 単穴にはカワカミプリンセス。牝馬限定戦とはいえ、秋の2戦の内容はいい。強敵の牡馬との勝負がカギになるが、本来の調子を取り戻し充実している。一発があってもおかしくない。(談)

<第53回有馬記念枠順>

12月28日(日)15時25分発馬
中山競馬場10R、芝2500m

▲△1[1] カワカミプリンセス  牝5  55.0 横山典弘
   2[2] ベンチャーナイン   牡3  55.0 柴田善臣
○  3[3] コスモバルク      牡7  57.0 松岡正海
   3[4] エアジパング     せん5 57.0 藤田伸二
×  4[5] フローテーション   牡3  55.0 ルメール
 × 4[6] エアシェイディ     牡7  57.0 後藤浩輝
△○5[7] アルナスライン    牡4  57.0 ペリエ
   5[8] スクリーンヒーロー  牡4  57.0 デムーロ
   6[9] メイショウサムソン  牡5  57.0 武豊
 ▲ 6[10] マツリダゴッホ    牡5  57.0 蛯名正義
   7[11] ドリームジャーニー 牡4  57.0 池添謙一
   7[12] アサクサキングス  牡4  57.0 四位洋文
◎◎8[13] ダイワスカーレット 牝4  55.0 安藤勝己
   8[14] アドマイヤモナーク 牡7  57.0 川田将雅

・印は近藤隆夫予想、当サイト予想の順
・枠番、馬番、性別・馬齢、斤量、騎手の順に記載
※必ず主催者発表のものと確認下さい。